2部分:第一話
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に彼女に尋ねた。
「まず手を使わずにものを動かすことでしょ」
「ふん」
「そしてちょと姿を消すこと」
「ふん」
「あとは・・・・・・」
「それだけ?」
「何だ、今迄とあまり変わらないんだ」
「変わるわよ」
華奈子はそう反論した。
「他にも一つ覚えたんだから。見ててよ」
「見るからさ。何?」
「早く見せてよ」
「ええとね」
そう言われてあらためて考え込む。
「それで・・・・・・」
「やっぱりできないんだ」
「やれやれ。本当に運動以外何もできないんだから」
「待ちなさいよ」
そこで二匹を怖い目で睨みつけた。
「使い魔なのにあたしを馬鹿にするの?」
「だってできないじゃないか」
「嘘つきは泥棒鼠のはじまりだぜ」
「それを言うなら泥棒猫でしょ」
「まあまあ」
だがライゾウは華奈子のそんな攻撃をかわした。
「それで何なの?新しい魔法って」
「思い出してよ」
「ええとね」
だが容易には思い出せない。
「何だったっけ」
「そういう時は深呼吸」
タロが言う。
「してみたら思い出せるよ」
「そうね。それじゃあ」
「うん」
華奈子はそれを受けて深呼吸した。そして思い出したようである。
「あっ」
「思い出した?」
「うん。あれよ、服よ」
「服?」
「うん。自分で服を出せるようになたのよ。見ててね」
「見るよ」
「どうぞ」
「それじゃ」
それを受けて魔法の詠唱をはじめる。詠唱しながら身体を動かす。素早く躍動的な動きだ。
「ここに出でよ、我が身を護りし者達よ」
詠唱が続く。その間も身体を動かせている。
「そして我を護るのだ」
そして赤い魔女の服で身を覆った。だがそれは何処かおかしかった。
「あれ?」
それを見てまずライゾウが声をあげた。
「その服どっかおかしくない?」
「え、そうかなあ」
「うん。何か短い」
「足が丸見えだよ」
「うっ」
見ればその通りであった。普通魔女の服は身体全体を覆うがそれは膝の少し上までであったのだ。
「それじゃあ魔女の服じゃないよ」
「そうそう」
「こ、これは自分でそうしたのよ」
華奈子は言い訳をはじめた。
「ほら、こっちの方が動き易いじゃない。あたし運動得意だし」
「ホントかな」
ライゾウが意地悪そうな目で見る。
「まあそうじゃないの」
タロもそれに合わせる。
「華奈子が言うんだし」
「そ、そうそう」
タロの言葉に乗っかる。
「だからね。気にすることないから」
「じゃあさ」
ライゾウは質問を変える。
「さっきの服は何処へ行ったの?」
「そういえば」
「どこなのかなあ」
「そ、それは」
それまで来ていた服が魔女の服になったのである。従ってもうない。
「ありません」
「
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