第17話 カルバート共和国
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れは厄介なのに当たっちゃったかなぁ。
「子供にそんな大金が払えると思ってるんですか?いくら何でも無茶苦茶です」
「だったら親に泣きついて払ってもらえよ」
「甲斐性もねえのか?おい?いいから払えよ」
「こっちは誠意を見せました、これ以上は唯の恐喝にしか思えないんですが?」
「あん?舐めてんじゃねえぞガキ?」
男性の取り巻きの一人が僕の服の胸ぐらを掴みあげる。
「あんま俺ら舐めんなよ?ここら辺りじゃ結構名が通ってるんだぜ?痛い目見たくなきゃさっさと出せよ」
「子供相手に大人げなくないですか?大人ならもう少し理性ある行動をしてもらいたいんですが……」
「このクソガキがッ!!」
男がキレたのか拳を握りしめて殴りかかってきた、僕は相手の腕を掴み相手の背中側に捻りあげる。
「いででででっ!?」
「正当防衛です、悪く思わないでください」
男の手を捻りながら折れる前に放す、男はよろめくようにしてしりもちをついた。
「コイツ……殺されてえみてえだな」
「ぶっ殺すぞ!」
男達は本気で切れたのか懐からナイフを取り出した。ちっ、面倒なことになった。
「フィー、逃げるぞ!」
「うん!」
フィーの手を掴んで走り出す、あまり騒動にはしたくないから逃げることにした。
「待てこらぁガキッ!!」
案の定男達は僕達を追ってきた、人に迷惑が掛からないように裏路地に逃げ込む。
「リィン、どうしよう?」
「そうだな……」
裏路地に逃げ込んだはいいがここからどうするか……地の利では向こうの方が知ってるだろうしどこに逃げるか……
「リィン、あれ!」
フィーが指さした方には道がなかった、しまった、行き止まりか。
「このままじゃ追いつかれるぞ……」
どうしようか迷っていると横にある建物の扉が開き誰かが出てきた。
「こっちです!」
「え?」
「いいから早く!」
出てきたのは女の子だった。年は僕と同い年くらいか……どうやら逃げ場を作ってくれるようだから今は素直に従おう。僕とフィーは女の子が出てきた扉に入る。そして数秒後にさっきの三人組がやってきた。
「おかしいな……ここは行き止まりだからここにいるはずなんだが……」
「くそっ、逃げ足の速いガキ共だ」
男達は少しの間辺りをうろうろしていたがやがて諦めたのか来た道を引き返していった。
「……どうやら行ったみたいだね」
フィーが男達が行ってしまった事を確認してくれた、どうやら撒くことが出来たようだ。
「あの……大丈夫でしたか?」
「ああ、お蔭で助かったよ」
「ありがとう」
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