第十六話 三人目の妹との邂逅
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きたんじゃない?」
「舞風・・・!!」
尾張はしゃ〜しゃ〜と言いたいことを言う目の前の駆逐艦娘をにらみつけた。
「うるさいっ!」
叩き付けた怒声を舞風はしれっと流してさらに言った。
「少しは気を付けた方がいいよ〜。皆うんざりしてるもの。」
「私は事実を言っているだけよ。」
「尾張さんが思っている『事実』を言っているだけだけれどね。それは事実じゃないよ。こうしたいって思っていることを言っているだけ。」
「・・・・・・・。」
尾張はこぶしを握りしめたが、何も言わなかった。
「私も言いたいこと言うけれど、でも我慢するときもあるよ。だって人を傷つけすぎてしまうのは嫌だもの。一緒に踊れなくなったら嫌だもんね。」
「じゃあどうして私にはそう言うのよ?」
「あれ、尾張さん傷ついているの?」
「なっ!?」
思いがけない言葉に尾張はたじろいだ。
「なら、それはそれでよかった。少しは傷つけられる側の気持ち、わかったんじゃない?」
「それは・・・・。」
「じゃあね。」
たったったっと舞風は尾張のわきをすり抜けて走り去っていった。尾張は振り向かなかった。
「でもね。」
背後から舞風の声が聞こえた。
「私は知っているよ、本当は尾張さんはとてもいい人だって。自分をうまく表現できないだけの不器用な人なだけだってこと。」
再び「じゃあね。」と声がして今度こそ舞風の足音は遠ざかっていったが、尾張はその場を動かなかった。
「・・・・他人に。」
尾張は全身を震わせながら歯を食いしばっていた。
「・・・・他人に、何がわかるというの・・・・?」
悲痛なうめきを一瞬漏らした尾張は顔を上げると、足早にその場を離れた。
同時刻、会議室で行われていた沖ノ島攻略作戦会議は終了し、作戦参加艦娘は以下のとおりに決まった。
まず、陽動部隊として2個艦隊を編成する。
第一艦隊は水雷戦隊であり、矢矧、酒匂、舞風、野分、陽炎 黒潮 磯風が
第二艦隊は重巡戦隊であり、高雄、麻耶、吹雪、白露、村雨、初雪が
これに横須賀及び各基地から発進する基地航空隊が護衛としてつく。
そして、主力艦隊として3個艦隊を編成する。
第一艦隊は先遣隊として金剛、比叡、飛龍、蒼龍、阿賀野、能代、夕立
第二艦隊は榛名、霧島、紀伊、讃岐、扶桑、山城、愛宕
そして、これら攻略艦隊の中核を担う第三艦隊に
長門、陸奥、大和、武蔵、赤城、加賀、尾張、近江、瑞鳳、古鷹、加古、川内、深雪、長月、が参加することとなった。
さらに実戦には参加しないが、周囲に潜水艦娘らを配置して敵の配置及び移動情報を収集させ、随時戦況判断に役立てることとなった。
改めて確認された沖ノ島攻略作戦の概要は以下のとおりである。
上記陽動2個艦隊が北西及び真北から時間差をつけて沖ノ島に接近し、敵
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