第6話
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ベルで大きな事件が起こったようだが……その背景にも、帝国派と共和国派の対立関係があったと聞いている。」
「そうみたいだな………」
「………………」
ノルド高原の現状をリィン達が聞いている中ガイウスは目を伏せて黙って聞いていた。
「まあ、とはいえノルドは双方にとっても辺境の地だ。監視塔なども建っているがさほど心配する必要はないだろう。あまり気にせず”特別実習”に集中するといい。」
「わかりました。」
「何でも実習の課題を用意してくださったとか?」
「ああ、一通り用意してある。今日はもう遅いから明日の朝、改めて渡すつもりだ。それと”実習”の範囲だが……少なくても午前の間は南西部に限るのがいいだろう。」
「南西部というと……」
「今日、レン達が通ってきた場所ね。」
「ああ、ノルドの地は広い。北にも高原は広がっているがまずは南西を回ることにしよう。」
ラカンの話にユーシスが考え込んでいる中レンが答えを口にし、レンの答えに頷いたガイウスはリィン達に提案をした。
「ああ、わかった。」
「そうなると、朝の課題はその範囲の物になるんですね?」
「ああ、その通りだ。―――ガイウス、昼頃には戻ってくるようにしておけ。昼餉の際に残りの課題を渡すとしよう。」
「わかった、父さん。」
「それでは、今日のところはこのくらいで休むといいだろう。遊牧民の朝は早い――――ゆっくり休んで疲れを取るといい。」
その後リィン達は明日に迎えて休む為に自分達用に用意された住居に移動した。
「すまないな、男女別で用意できればよかったんだが。」
「ううん、気にしないで。」
「そうね。紳士なユーシスお兄さんは当然として、鈍感ヘタレなリィンお兄さんがレンとアリサお姉さんに何かしようとするなんて、全然想像できないし♪」
謝罪するガイウスにアリサとレンは寝る場所が男女共用である事を気にしていない事を伝え
「フン……当然だ。」
「えっと……レン?何で俺だけそんな扱いなんだ……?」
レンの指摘にユーシスは鼻を鳴らして頷き、レンに鈍感とヘタレ扱いされたリィンは冷や汗をかいてレンに訊ねた。
「うふふ、リィンお兄さんって、何となくだけどレンが知っている鈍感かつヘタレな男の人達に似ているもの♪」
「なんなんだよ、その意味不明な理由は………」
「フッ……だが、間違ってはいないな。」
「ふふっ、そうね。」
からかいの表情で答えたレンの説明を聞いたリィンが疲れた表情で肩を落としている中ユーシスは口元に笑みを浮かべ、アリサは苦笑していた。
「クスクス………ガイウスお兄さんは当然実家で寝るのでしょう?」
「ああ、
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