第65話コンビニ強盗未遂事件
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
事になる。一応ユイちゃんは『リーファさん』って呼んでるから、あたしもどちらかというと妹のように接してるけれどーーー
「じゃあオレもコレとアイス買って帰るか」
竜くんはさっきまで立ち読みしていた本を片手に冷凍庫に入っているカップアイスを取り、会計に向かってーーー
「金だぁっ!!金を出せ!!妙なマネするなよ!?全員殺すぞぉっ!!」
『えぇーーーーーーっ!!?』
拳銃持ったコンビニ強盗に遭遇!?何でこんな真っ昼間から強盗なんてしてるの!?そもそも何でコンビニ!?こういうのって銀行とかじゃないの!?一人だけだから!?どうにか止めたいけど、下手に動いたらあたしたち以外の他のお客さんもーーー
「なあ、おっさん。コンビニ強盗なら他所でやってくんない?そこどけよ、アイス溶けるから」
「あぁ!?何だテメェ!?テメェから殺るぞ!!」
『何でそこにいるのォーーーーーー!!?』
何で竜くん前に出てるの!?相手は強盗だよ!?拳銃持ってるんだよ!?いくら何でも無理だよ!早くその向けられた銃口から逃げて!
「どうせモデルガンだろ?塗装剥げてるし」
ーーー遠目だからよく見えないけど、確かに黒い塗装が剥がれて下に銅が見える。あの拳銃が偽物だったら本当に銃弾は出ないーーーと思ったけど、その希望は鳴り響いた銃声と、竜くんの左頬から垂れた血で完全に消えた。
「ガキが!こいつは改造してっからマジで撃てんだよ!!下がってねぇと次は脳ミソぶち抜くぞ!!」
逃げてーーー今すぐそこから逃げて。でないと死んじゃう。お兄ちゃんがやっと出会えた双子のあなたがーーー
「・・・死んだぞ?」
「はあ?何言ってやがんだ!?テメェ!!」
左頬を掠められた竜くんは未だに動かずに、一言それだけ言う。強盗が苛立ちながら聞き返した時、竜くんは顔を上げたーーー
「今の銃声で・・・お前、社会的に死んだぞ?」
汚物を見るような、冷たい表情で。その顔を見た強盗を一瞬怯み、慌てて拳銃を向けるけどーーー竜くんが右手に持った竹刀で天井に弾き飛ばす。というかいつの間に竹刀なんてーーー
「直葉、あんた竹刀どうしたん!?」
「あれ!?ない!?まさか・・・」
あの竹刀、あたしのだ!いつの間にか部活で持ってた竹刀、竜くんが持っていってた!真竹で造られてて結構重いからなかったらすぐに分かるはずなのにーーー全然気付かなかった。
あたしの考えてる事なんて竜くんは分かるはずもなく、依然として竹刀を振るっている。その形は剣道とは全く異なっていて、まるでーーーALOのように身の丈越える大剣を振り回すかの感覚で、片手で竹刀を振り回している。彼のALOでの愛剣よりも遥かに軽い故か、その速度は相手に反撃の隙を与えない。左
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ