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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十四話 仕掛けるよりも収集作業の方が大変なのです。
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せ、前進させようとしたが、いったん陣形を再編しつつある今のこの状態からの前進は困難をきわめた。
その間――。
鮮やかに反転したグリンメルスハウゼン艦隊は敵の正面部隊の側面に右側から襲い掛かっていた。
正面第十艦隊のバグダ・アジール中将は帝国軍正面部隊を平押しに押していった。あと一息で、正面展開している帝国軍エーレンベルク大将の艦隊は壊滅するであろう。
「いいぞ!!このまま押し込めば正面部隊は崩れる!!いまだ、一気にたたけ!!」
勇猛果敢なアラブ系のこの壮年提督にとって悲劇は一瞬のうちに訪れた。
「く、九時方向から、て、敵です!!」
「何ッ!?バカな!!そちらには第五艦隊が!!!」
いるではないか!!という言葉は自軍の左に展開する主砲砲撃準備完了の帝国軍艦隊を見て口の中で消えていった。無数の光がきらめき、一斉に驟雨の様にビーム砲が叩き付けられてきた。
「砲撃、来ます!!!」
バグダ中将は何が起こっているかわからないまま、主砲のエネルギーの奔流の中に飲み込まれていった。
第十艦隊の旗艦轟沈!!!
この知らせを受けた第十艦隊は一瞬で壊乱した。何が起こったのかわからないまま、敵艦隊の側面からの斉射をうけて次々と艦が爆沈していく。
「うろたえるな!!全艦隊散開し、回頭!!撤退しろ!!」
第十艦隊の副司令官ウランフ提督は全軍を叱咤し、残存艦隊をいち早く再編し、正面の敵に一撃をくれておいて、さっと後退していった。なかなかの手腕である。
フィオーナも敢えて追わなかった。主砲3連で第十艦隊の戦力は半減している。これ以上戦闘を継続する意義は薄いだろう。それにまだ後方には第五艦隊がいるのである。
再び回頭したグリンメルスハウゼン艦隊に、一瞬の差で第五艦隊が押し寄せてきた。
巡航艦オルレアン艦上――。
「これはどうしたことだ・・・?」
ロイエンタールが首をかしげている。
「何かあったの?」
話しかけるティアナに、
「グリンメルスハウゼン閣下はこういっては何だが、昼行燈と呼ばれるお方だ。その下の参謀長も同様のはず。先ほどのようにアヒルのように座り込んでいることが普通だというのに、今こうして行っている艦隊運動はグリンメルスハウゼン子爵閣下らしからぬ動きだ。そうは思わないか?」
「そう言われれば・・・・」
自分の艦のことについかまけてしまっていたが、なるほど言われてみればその通りである。先ほどの第五艦隊をいなした手腕、さらに第十艦隊への鮮やかな主砲3連斉射、そして続く背後から強襲してきた第五艦隊への鮮やかな対応。これはまるで別人が指揮を執っているようだ。それも一流の将帥でなくてはこうも鮮やかな艦隊運動が――。
そこまで考えてティ
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