暁 〜小説投稿サイト〜
元虐められっ子の学園生活
夜道を歩く
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
事もあり、顔を会わせにくいと感じてしまう。

「あら、聞いてはいたけれど、来ていたのね」

「おう」

「お前は風呂に行ったのか?」

「いや、俺は一人で入る。こんな体だからな」

「「………」」

ふむ、気を使わせたか。
しかしこう言うことも来たくない理由のひとつにあったんだよな。

「明日は…ん?」
「どうした…あれは…」

比企谷が口を開いた途端にある方向を向いたので、俺もつられてそちらをみた。
その方角には如何にも変装をしている様子の平塚先生が…。

「何やってんだよ…」

「っ…お前達…」

見つかった!とでも言いたそうな平塚先生は、暫く黙ると「ついてこい」と言って歩き出した。
俺達3人も、訝しげながら着いていくことにし、玄関前に駐車してあったタクシー乗って向かった先は―――

「ラーメンですか…」

屋台のラーメン屋に到着した。

「うむ!ここのラーメンが美味いと評判でな!」

誇らしげに胸を張る平塚先生。
そう言えばこの人夕食の時居なかったな。

「よし!では入るか!」

まるで何かに挑むように、俺達を引き連れた平塚先生は、店前の椅子に腰かけるのだった。










ホテル付近のコンビニ前。
俺、比企谷、雪ノ下の3人は、ラーメン屋からタクシーで送られ、途方にくれていた。
と言っても余りにも呆気ない時間に、余韻に浸る暇がなかったのだが。

「ラーメンなんて、初めて食べたわ…」

「あの人はラーメンにかなりの拘り持ってるからな…寧ろ初めてがハズレじゃなくて良かったと思うぞ」

確かに。あの旨味はかなりの修行を積んだとみた。

「取り合えず歩こうぜ。
さっさと帰らにゃ、部屋の誰かに捜索でもされそうだからな」

「おう…」

しかし、こうして歩くのも以外と新鮮な感じがする。
何時もの四人で其々組み合わせで歩く事は何度かあったものの、夜に出歩くと言うのも合わさり、普段ない心地よさと言うものが沸いてくる。

「……」

「?」

ふと、俺と比企谷の前を歩いていた雪ノ下が立ち止まり、信号の方か歩道の方かで視線をさ迷わせていた。

「(そういや方向音痴だっけか…)信号渡るぞ」

「そ、そう…」

俺は先導して信号を渡り、雪ノ下の前に出る。
比企谷は何故か前に出てこず、俺、雪ノ下、比企谷と言う順番で再び歩き始めた。

「…そう言えば鳴滝の妹もフラフラしてたな」

「陽菜のことか?あれはもう手を繋いでいないと危ういレベルだ」

「そうね…いつの間にかはぐれそうになっていたわ」

二人とも、恐らく由比ヶ浜の誕生日の件について言っているのだろう。
警備員に連れていかれた後、そんなことにな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ