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遊戯王GX 〜漆黒の竜使い〜
episode10
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LP3300
手札0枚
魔法・罠伏せ二枚

〈流星竜 メテオ・ブラック・ドラゴン〉
〈レッド・ワイバーン〉


「俺のターン、ドロー! まずはこいつだ、手札の〈地帝家臣 ランドローブ〉の効果により、〈流星竜〉を裏守備表示に変更し、こいつを特殊召喚する!」
「あっ……!」

地面が裂け、流星竜を呑み込むとマントを翻し、ずんぐりとした戦士がフィールドに現れる。 生贄を用意した、という事は次に来るのは帝だろう。おおよその予想を立てつつ、岩丸の挙動を伺う。

「永続魔法〈帝王の開岩〉を発動ッ! そして、〈ランドローブ〉をリリースし、〈地帝グランマーグ〉をアドバンス召喚! そして、〈グランマーグ〉の効果により、裏守備の〈流星竜〉を破壊する!」

大地が揺れ、地面が裂ける。 砂色の巨躯の登場とともに、裂け目が流星竜を完全に呑み込み、フィールドからその存在を消し去ってしまう。


「さらに、アドバンス召喚に成功したことにより、〈開岩〉の効果発動!〈剛地帝 グランマーグ〉を手札に加え、さらにリリースされた〈ランドローブ〉の効果により墓地の〈ベルリネス〉を手札に加える! 」

フィールドのカードを除去してくるばかりか、次のアドバンス召喚用の布石まで揃えてくる。 これだから、コンボが噛み合うほど恐ろしいものはない。 だが、私もやられてばかりではいられない。 地面に亀裂が走ったかと思った直後、ひび割れた大地から真っ赤な炎が噴き出し、漆黒のドラゴンが雄叫びをあげて、大空へと飛翔する。

「〈流星竜〉のエフェクトにより、墓地から通常モンスターの〈真紅眼の黒竜〉を特殊召喚します! 」
「ちぃ、ただではやられてはくれないか。 ならば、魔法カード〈二重召喚(デュアルサモン)〉発動! これでもう一度召喚が行える! 〈剛地帝 グランマーグ〉は〈爆炎帝〉と同様にアドバンス召喚したモンスター一体のリリースでアドバンス召喚が行える。 〈地帝〉をリリースし、降臨せよ! 大地の覇者〈剛地帝 グランマーグ〉!!」

〈剛地帝 グランマーグ〉
ATK/2800

砂色の巨躯がレンカたちの前に壁のように立ち塞がる。 フィールドには最上級の帝二体と凄まじいプレッシャーが襲うが、そこは歴戦のプロデュエリスト。 並のデュエリストならば、戦意喪失するであろう局面でも、後退くどころか気丈にも睨み返している。

「〈剛地帝〉へとパワーアップしたグランマーグはフィールドのセットカード二枚破壊できる! ガイアクラッシャー!」

岩丸が叫び、剛地帝へと指示を出す。 巨岩のような拳が地面へと叩きつけられると、地面が鋭く隆起しレンカの伏せカードを刺し貫く。 守りのために伏せておいたカードも粉砕され、私達のフィールドには二体のドラゴンだけとなってしまう。


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