第十五話 横須賀へ
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闘は走行しながら輪形陣形を展開!一瞬たりとも足を止めず、一気に横須賀まで突っ走るわよ!!」
全艦娘はうなずいた。
「行くわよ!!」
ビスマルクの言葉と共に艦娘は波をけって全速力で彼女の後に続いた。
それからしばらくして、横浜鎮守府――。
鎮守府内に警報が鳴り響いていた。各艦娘はそれぞれの部署に駆け出していき、第一級臨戦態勢をとっていた。
「南東50,000に展開する敵が艦載機を射出、派遣艦隊を空襲しています!!」
司令部通信室内で大淀が叫んだ。
「レーダーに敵影捕捉!!敵、大型超弩級戦艦1隻、ル級3隻、装甲空母姫2隻、重巡以下多数の大艦隊です!!」
「チッ、気づかれたか!?状況は!?」
長門が大淀のそばにきてもどかしげに尋ねた。
「偵察機の情報によれば、派遣艦隊は敵を相手にせず対空戦闘を継続しながら北上中。後30分で横須賀鎮守府に到着します。どうしますか?」
「敵が派遣艦隊に接触する可能性は?」
「距離がありますから、主砲の有効射程内に入る前に派遣艦隊は横須賀に入港できます。」
「よし、基地航空隊をもって敵を足止めする。紫電改及び雷電、一式陸攻を出撃させろ。それと、手の空いてるものは緊急出撃だ。派遣艦隊と合流、敵を食い止める。急げ!」
長門は指示すると、自分も出撃すべくドックに急いだ。
「長門さん!」
不意に大淀が顔色を変え、無線を取って叫んでいた。
「どうした?」
「これを――!!」
無線を取った長門が顔色を変えた。
横須賀鎮守府を目指して北上中の紀伊たちに東側面から新たに出現した高速機動艦隊が襲い掛かってきたというのだ。
「別働隊!?」
おびただしい水柱が立ち上がり、行く手を阻んだことにビスマルクは驚愕した。
「はい。2時の方向、距離23,000に敵艦隊反応。急速に接近中。編成から見て重巡艦隊からなる高速艦隊と思われます。」
霧島が報告した。
「小癪な真似を!!」
ビスマルクが舌打ちした。
「どうしますか?」
「敵の狙いは明らかだわ。重巡艦隊を私たちに接触させ、足止めをする間に追いついた主力艦隊と挟撃する作戦よ。」
ビスマルクが紀伊を見た。紀伊はうなずいた。
「だからこそここで立ち止まるわけにはいかない。赤城、加賀、紀伊、近江、あなたたちはいったん西方に転進、艦載機を発艦させて敵重巡艦隊を攻撃。できる?」
「可能です。」
加賀が即答した。
「ですが、敵艦載機に捕捉されて敵の攻撃隊の第一波はしのぎ切りましたが、新たな艦載機反応が接近中。うかつに攻撃を続けていると、撃ち落とされる危険性があります。」
「わかっているわ。だから敵を撃滅する必要はない。敵を足止めしてくれればそれでいい。敵の足を止めるの。」
「わかりました。赤城さん。・・・赤城、さん?」
赤城は顔を伏せて
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