二人っきり!?
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シリルside
「んん・・・今日もいい天気だね」
戸締まりをしっかりとして家から出た俺は、太陽の光を全身で浴びるように大きく背伸びをする。
「はいはい、わかったからお腹しまいなさい」
「シャツちゃんとしまって」
「だらしないよ〜」
その後ろから三匹のエクシードたちが、俺のお腹の場所を見ながらそう言う。よく見ると、背伸びをした際に赤のポロシャツの中に着ているTシャツがズボンから出ていたことで、おへそが丸見えになっていた。
「おっと」
周囲に街の人はまばらにしかいなかったため、何事もなかったかのようにシャツをズボンの中にしまっていく。
「お前、意外とだらしないんだな」
「お前にだけは言われたくない」
後ろから寝癖がひどい金髪の少年が冷静な目でこちらを見ながらそう言う。だけど、この中で一番だらしないのは間違いなくお前だ。今日もいつも通り寝癖がついたままの髪の毛で外に出ているのが信じられない。もっと身だしなみをちゃんとしないとカッコ悪いぞ。
「ウェンディの髪の毛艶々だね」
「えへへ、ありがとうシェリア」
互いに相手のだらしなさについて話していた俺たちの後ろでは、サイドアップのウェンディといつも通りのビックテールのシェリアがそんな話をしている。
「でもシェリア上手だね、髪結うの」
今日の朝はシェリアがウェンディの髪を結んでくれたのだが、その際に彼女の髪質に惚れ惚れしていたようで、今も隙あらば髪の毛をいじっているのである。
「うん!!レオンでいっぱい練習したからね!!」
「「「「「!?」」」」」
褒められた少女は笑顔でとんでもないことを言って退ける。それを聞いた俺たちは思わず練習台とされたであろう少年の方を向く。
「??」
だが肝心の少年は全く気にしている気配がない。レオンはさっき歯磨きをしていたのにポケットから棒つきキャンディーを取り出し、彼の方を見ている俺たちを不思議そうな目で見ている。
「レオン・・・シェリアからそんなに弄られてたの?」
ちょっと哀れむような目付きで彼にそう言う。レオンは幼い頃に女装をしていたらしいけど、それもシェリアに無理矢理やらされていたことらしいし、実は結構可哀想な奴なんじゃ・・・
「お前に比べたら全然マシだ」
「その返しもどうかと思うぞ!?」
確かに俺の扱いはたまにおかしいこともあるけど、それをはっきり言われるとムカついてくる。でもウェンディから女装させられたことなんかないし、まだマシ・・・いや、でも最近色んな奴に弄ばれてるしな・・・どっちもどっちなのかな?
「あたしもウェンディみたいに髪伸ばそうかなぁ」
自分の髪を触りながら思考している様子のシェリア。あれ?なんか既視感・・・ルーシィ
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