機動戦艦ナデシコ
1401話
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割が撃墜、1割が被弾して降下。無事に生き残っているのは1割のみ」
円の報告がブリッジ内に響き渡る。
うん、美砂の言った通り確かにエグいかもしれない。
この戦場だけでも100機を超える戦闘機が存在していた。それがあっという間にほぼ全滅なんだから。
それでも生き残った1割は、純粋にエナジーウィングの攻撃範囲外にいたからだろう。
技量のおかげで生き残った訳ではないというのは、生き残っている戦闘機の配置を見れば明らかだった。
仲間があっさりとやられたのが我慢出来なかったのか、生き残っていた1割の戦闘機は一斉にファブニールへと向かって突き進んで行く。
へぇ……この期に及んで怖じ気づくという気配がないのは褒めてもいいな。
普通なら仲間の殆どが撃墜されれば逃げ出したく……ああ、そうか。ここで逃げ出したとしても自分達の罪が暴かれるのを恐れてるのか? 単純に仲間の仇だって思ってる奴もいるかもしれないが……
「身の程知らずが」
俺が呟くのと同時に、ファブニールの全身に装備されている近接防御用のビームバルカンが一斉に発射され、残っていた1割の戦闘機の殆どを瞬時に撃墜する。
それでも生き残った戦闘機乗りがいたのだが、これは純粋に腕が良かったんだろう。
運が良く、腕もある。……だがそれでも、ファブニールを操るコーネリア程ではない。
ファブニールの両腕からスラッシュハーケンが放たれ、残っていた戦闘機へと先端が命中して撃破され、または絡め取られて切断される。……切断?
一瞬にして切断された戦闘機を見て驚くが、すぐに納得した。
なるほど、ガウェインのスラッシュハーケンと同じ設計思想な訳か。
「うわぁ……戦闘機、全機撃墜。同時に、戦艦からの主砲や基地からのミサイル発射」
美砂が呆れたように呟く。
自分達の戦闘機がここまで一方的にやられたにも関わらず、全く気にした様子がなく攻撃を仕掛けてくるというのは呆れ以外の何ものでもないのだろう。
当然ファブニールにそんな攻撃が通じる筈はない。
いや、それどころかファブニールは今までは一ヶ所にいて攻撃をすべて防いでいたにも関わらず、今回は積極的に攻撃に出た。
敵の戦艦へと向かって距離を詰め始めたのだ。
敵の攻撃を回避するようにコーネリアはファブニールを動かしているのだが、やはりその巨体さ故にどうしても運動性は低くなる。
それでもある程度の攻撃は回避している辺り、コーネリアの腕というのはシャドウミラーの実働班の中でもトップクラスである証だろう。
そうして戦艦との距離を縮めたファブニールは、大きく手を上げる。
五本の指からそれぞれビームサーベルが展開され……次の瞬間には、その指先から展開されたビームサーベルが1本に纏められてより強力なビームサーベ
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