機動戦艦ナデシコ
1401話
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『問題ない。そもそもブラックホールエンジンを2基に時流エンジンを1基と、動力炉を複数搭載してるのだから、この程度の攻撃でどうにかなりはしないさ』
「だろうな。……さて、じゃあ賊軍に対してファブニールの力は防御力だけではなく、攻撃力に関してもその名に相応しい能力を持っていると教えてやろうか」
俺の言葉に、コーネリアは獰猛な笑みを浮かべて頷く。
元々コーネリアは防御よりも攻撃に向いている性格をしている。……ブリタニアの魔女と呼ばれたのは伊達ではない。
そしてファブニールが最初に行った攻撃は……エナジーウィングによるエネルギーの一斉掃射だった。
ニーズヘッグを始めとして、PTが放つエネルギーは刃状のエネルギーだ。
だが、ファブニールから放たれたのは、刃状ではなく鱗状のものへと変わっていた。
いやまぁ、ファブニールって名前でドラゴンをモチーフにした機体なんだし、この辺は多分技術班のお遊びなんだろう。
寧ろこういうお遊びがあってこそ、技術班だって気もするし。
勿論エネルギーの形状が刃から鱗に変わったからといって、その威力までもが変わる訳ではない。
賊軍が使用している戦闘機に向かって放たれる無数の鱗状のエネルギー。
純粋な出力では動力炉の関係でニーズヘッグに劣るが、攻撃可能範囲という意味では2組4枚のエナジーウィングを持っているファブニールの方が上だろう。
まさに鱗の雨とでも呼ぶべきような光景が一面に広がり、ファブニールを迎撃しようとしていた戦闘機は文字通りの意味で綺麗に一層された。
「うわ、エグいわね……」
呟いたのは美砂だが、その気持ちも分からないではない。
巨大で複数のエナジーウィングから放たれる鱗状のエネルギーは、回避するスペースすら消してしまっている。
つまり攻撃をされれば、それを回避することは不可能。
一撃の威力そのものはそこまで強力という訳でもないので、バリアの類があればある程度は防ぐことは出来るかもしれないが……それはあくまでもある程度でしかない。
それに一撃を防いだとしても、この攻撃の怖いところは延々と攻撃が続くところだ。
ビームライフルとかは一発回避すれば問題ないが、エナジーウィングから放たれるのは一発防いだだけでは全く意味がない。……いやまぁ、ビームライフルだって連射するという方法があるんだが。
しかも、このナデシコ世界ではバリアと呼べるものは基本的にディストーションフィールドのみだ。で、エナジーウィングはそのディストーションフィールドが殆ど効果がない。
しかもそのディストーションフィールドを装備しているのはナデシコや木連の戦艦といった、この世界の最新鋭機にしか装備されていない。
当然戦闘機にバリアの類が装備している筈もなく……
「戦場の戦闘機、8
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