機動戦艦ナデシコ
1401話
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てるからこそ不安を抱かないのだろう。
……技術班のトップツーと毎夜の如く熱い夜を過ごしているというのも、その信頼関係に影響しているのは間違いないだろうが。
シャドウミラーとナデシコ世界の戦力差、技術力差を考えれば、これから起きるのはファブニールによる初実戦……いや、初蹂躙とでも呼ぶべき光景なのは間違いないだろう。
「アカツキ」
そう呼び掛けると、アカツキはじっと俺の方へと視線を向けた後……やがて小さく溜息を吐いてから口を開く。
『分かったよ。アクセルの要望通りに動かせてもらうよ。……全く、賊軍が哀れだね』
溜息を吐いた後、それでもネルガル会長として意識の切り替えはきっちりやるのか、オープンチャンネルで賊軍の基地へと向かって呼び掛ける。
『あー、あー。こちらは討伐軍のナデシコと、シャドウミラーのシロガネ。賊軍に告げる。このまま戦っても、君達の負けはもう決まっている。降伏するのであれば、こちらとしても相応の態度を取るが?』
アカツキの、降伏勧告と呼ぶよりは挑発と表現した方が正しいだろう通信。
それを聞いた向こうがどう出るのか。それを大人しく待っていたのだが……返ってきたのは、ミサイルとビームという返答だった。
同時に基地の周辺で待機していた何隻もの軍艦が攻撃を開始する。
だろうな。降伏してくる事は絶対にないと思っていたよ。
そもそもこの基地に立て籠もっていたのは、その殆どが後ろ暗いところがある奴ばかりだ。
勿論中には真っ当な者もいるだろうが、長谷川とルリの調べによれば白と黒だと殆どが黒だという者の方が多い。
何より致命的なのが、基地の上層部になるに従って真っ黒だという事か。
討伐軍では降伏した相手の犯罪を詳細に調べると明言しているし、実際に降伏してきた者達も罪の有無を調べられ、罪があればそれに相応しい罰が下されている。
最悪銃殺刑すら有り得るのだから、この基地の上層部がこちらに降伏をしてこないというのは当然だろう。だが……
「無謀な真似を」
俺の呟きに、シロガネのブリッジにいた艦長のナタル、オペレーターの円と美砂がそれぞれ無言で頷く。
そんな俺達の予想通り、放たれたミサイルはファブニールのジャマーによってあらぬ方へと飛んでいき、実弾とビームはそれぞれファブニールが展開しているEフィールドにあっさりと無効化された。
「Eフィールドだけで全てを防ぐか。強力なバリアだな。シャドウミラーの技術力が証明された証か」
しみじみと呟くナタル。
シャドウミラーの中では新顔なだけに、その技術力を一番新鮮に感じているんだろう。
……新顔ではあっても、もう数年近くシャドウミラーに所属してるんだけどな。
「コーネリア、ファブニールの負担はどうなっている?」
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