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真・恋姫無双〜中華に響く熱き歌
幽州編
第24話 趙雲とバサラ
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呟くバサラ。
そのバサラを見た趙雲は
(あの男、五胡の軍が退いていくのを歌が終わっていないという理由で止めようとするとは・・・訳が分からぬ。あの男の目的は何だ?
自分の名を上げる為の行いか?
それとも、他に違う目的があるのか?)
そう思考にふけるのであった。
(・・・考えても埒が空かん。ここはあの男に問うてみるか。)
そう判断した趙雲は愛馬の白竜をバサラに近づけさせる。
「そこの御仁」
「ん?」
趙雲がバサラに声をかけ、それに返事をするバサラ。
「お主に聞きたいことがあるのだが、よろしいか?」
「おれに聞きたいこと、何だい?」
「お主が北平の城からから飛び出した者に間違いないか?」
「そうだったらなんだってんだ?」
「お主は何故北平の城から飛び出し、五胡の軍に向かい歌っていたのだ?
五胡の軍に矢を撃たれていたことから、間者では無さそうだが?」
「なんでって、決まってんだろ?おれの歌をあいつらに聴かせるためだよ。」
「歌を聴かせるためとは、それだけか?」
「ああ、そうだよ」
「何故だ、何故そんなことを?もしや死ぬかもしれんというのに」
そう聞く趙雲にバサラは後頭部を掻きながら、溜息をつき、
「ああ、分かんねえかなあ!おれの歌を聴かせたいから歌った。それだけだよ」
その言葉に趙雲は
「・・・本当にそうなのだな?」
と聞き返す。
「しつっこいなあ、そうだって言ってんだろ!」
答えるのが面倒くさそうなバサラ。
(・・・これでは訳が分からぬ。こやつが嘘をついているようには見えぬが、だからと言って本当のことだとしても、何故このようなことを?
死ぬかもしれぬのに、歌を聴かせるためだけに、そんな危険を犯すなど、考えられん。なら、何故歌う?・・・分からぬ)
考えこむ趙雲だが、そこへ南からようやく北平の軍が見えてきた。
数はおよそ1000ほどである。
それは自分が率いるはずだった先発隊だろうと考えた。
ならば、もうすぐで白佳殿が率いる本隊も到着するはずだ。
そう思う趙雲だが、
「話が終わりなら、もう行くぜ」
と、馬首を返し、立ち去ろうとするバサラ。
「ま、待ってくれ!」
と止める趙雲。
「なんだよ、まだあんのかよ」
「お主は、これからも五胡に対して、歌うつもりなのか?」
趙雲の質問にバサラは
「歌うに決まってんじゃねえか!」
そう答え、北平に帰っていった。
「・・・何だったのだ、あの男は・・・」




ところ変わり、五胡の軍勢。
北平から退却中の軍である。
この軍の副将らしき男が隊長に退却しながら話しかける。
「た、隊長」
「あん、なんだ?」
「あの赤馬野郎のことなんですが、どうお考えですか?」
「ああ、あの野郎か。あの方に報告する。」
「あ、あのお方にですか?!そ
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