第64話ビフォーアフター激しすぎんだろ!!
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霊の家に来た。前に和人の家に行ってその隣に建っていた剣道場を見たが、ここはそこより少し大きい。まあチビの頃から通ってたし、分かりきった事かな。
オレは道場の住居の方の玄関のインターホンを鳴らして、家の中から聞こえた足音に耳を傾ける。
「はーい・・・竜ちゃん!ひさしぶりじゃない!」
「おひさしぶりです。おばさん」
「こんなに大きくなって・・・木霊から話は聞いてるわ!上がって上がって!」
オレを迎え入れたのは木霊のお母さんだ。オレを含めた門下生たちが道場にいる間、みんなの食事を一人で作ってくれてた縁の下の力持ち。おばさんが師範の家に嫁入りしたんじゃなくて、師範がおばさんの家に婿入りしたってのは驚いたけど。
そう思いながらおばさんに連れてこられた部屋のふすまの前でおばさんと別れて、オレがふすまを開いた部屋にはーーー昼休みに翼に見せてもらったグラビア写真集のように大人に成長した木霊がいた。
「ひさしぶりだな。木霊」
「竜ゥーーー!ひさしぶりーーー!!」
「おうっ!?」
オレの顔を見て叫びながらオレにフライングタックルという形で抱きついてきた木霊をどうにか受け止め、オレは体勢を維持出来た。写真集の通りだな、こんなに感触がーーーいや、そうじゃなくて。
「お前幼馴染みとわいえ、仮にもグラビアアイドルが男に抱きついていいのか?」
「大丈夫!うちの事務所は放任主義だから、恋愛だって問題なし!!」
いや、事務所の主義では問題なくても世間的にはマズイだろーーー
「木霊、おじさんは?」
「・・・」
早速ではあるけど、本題に入る。木霊がオレを呼び出した理由、おじさんにーーー師範に何かあったのかは木霊の反応を見れば一一目瞭然だ。師範に一体何がーーー
「お父さん、ね・・・
行方不明なの。突然、いなくなっちゃった」
「・・・え?」
師範がーーー行方不明?まさか、あの人が家族をおいていなくなるなんてーーー
「元々自由気ままな父親だから、もしかしたら新しい技でも開発してるんじゃないかな。そういえば言ってたっけ、『熱が冷めやがったバカ弟子どもを、また熱くしてやる」・・・って」
「・・・案外そうかもな!」
あの人はオレたちバカ弟子や家族の事を第一に考えてくれる、口は悪いけどいい師範だ。多分冷めきったオレたちバカ弟子を燃え上がらせてくれる大技を編み出して帰ってくるだろ。その時オレは、また師範に教えを乞うためにーーー身体、早く戻さねぇとなーーー
「ほら、コレ。お父さんが『オレがいない間に竜が来たら渡せ』って」
「ん?何だそれ?」
木霊が渡してきたのは、師範からの
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