第3章:再会、繋がる絆
第54話「これが私の運命」
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=優輝side=
薄々感づいてはいた。老人が言っていた“男女二人”。
その二人が、僕の両親だって事は、状況から考えて当然だった。
...でも、それでも、こうして生きていてくれたのは、本当に嬉しかった。
「(....って、今はそんな感傷に浸ってる場合じゃない!)」
再会を心から喜びたい所だけど、状況が状況だ。
そうこうしている内にも、また閃光が一筋。
「っ、穿て!」
〈“sto?”〉
また直撃コースなので、対抗するようにシャルで刺突を繰り出す。
ただ突くのではなく、閃光の中心に当たるように突く。
「優輝!」
「ぐっ...クロノ!もっと遠くへ避難させてくれ!ここも危険だ!」
なんとか凌ぎきり、クロノにそう叫ぶ。
「優輝、なんでここに!?」
「母さん、父さん。話は後!集落の人達を避難させて!」
驚く両親にもそう言って、避難を任せる。
...閃光はある程度ランダムにばら撒くように放たれている。
だからと言って、またここに命中するかもしれないから、急がないと...!
「早く!!」
「っ、こっちへ!」
催促するように言って、クロノはすぐに行動を起こす。
その間にも、閃光は何度も迸る。幸い、直撃はしていないが。
「『エイミィさん!誰かやられてたりは!?』」
『...だ、大丈夫!皆なんとか避けてるよ!』
誰もやられてない事にほんの少し安堵するも、事態は何も好転していない。
むしろ、司さんが助けられる事を拒絶してああなったから、悪化している。
「(なぜ、司さんは助けられるのを拒んだ?....いや、大体は分かっている。元々あの瘴気は司さんの負の感情によって生じたモノ。あれほどまでの負の感情と、自分を責めるような言葉...。)」
それはまるで、自分は死ぬべきだと言っているみたいだった。
「(冷静になれ!緋雪の時のように、一人で突っ走る必要はない!今はただ、あの瘴気をなんとかして司さんを助け出す事を考えろ!)」
もう、緋雪の二の舞のような事を起こしたくない。
だから、必死にあの瘴気の対処法を考える。
「(今のあの瘴気は最初よりもだいぶ強化されてしまっている。司さんの意識はあるけど、救助を拒絶。無事でいるのかも分かっていない。...そしてなによりも、僕らの一斉砲撃をアレは相殺した。)」
避難しているクロノ達に当たらないように、閃光を逸らす。
思考と行動を別で行いながら、さらに思考を加速させる。
「(...だけど、少し考えれば、相殺さえされなければ通じる可能性はある。むしろ、あれは防
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ