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Blue Rose
第十八話 新幹線の中でその十一

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「ドライブがね」
「だからここまで来ることも」
「そう、好きだからね」
 それ故にというのだ。
「お世話じゃないよ」
「そうなんですね」
「じゃあ行こうね」
「はい、車に乗って」
「長崎っていっても広くて」
 今度は長崎の話になった、優花がこれから過ごす街んお。
「坂も多くてね」
「はい、坂はかなり多いですよね」
「結構複雑な地形なんだよ」
「道も多いですよね」
「大きな道と細い道が複雑に入り込んでいてね」
「わかりにくい地形ですね」
「そうなんだ、だから療養所まで行く為に」
 是非にというのだ。
「車に乗ってね」
「わかりました、じゃあ今から」
「僕の車で来たから」
 岡島自身の、というのだ。
「傍の駐車場に停めてるよ」
「わかりました」
「こっちだよ」
 その駐車場の方を親指で指し示した、そして優花をその方に案内した。そしてそのうえで一緒に白い乗用車に車に乗った。
 優花は助手席に座った、当然シートベルトもした。岡島もシートベルトを締めてアクセルをかけて車を動かして。
 駐車場を出たところでだ、岡島は優花にこんなことを言った。
「この車はね」
「はい、八条自動車の車ですよね」
「そう、ローエングリンだよ」
 車の名前をだ、岡島は言った。
「それなんだよね」
「人気ある車ですよね」
「乗用車の中でね」
「そうですよね」
「いや、乗って運転してみてね」
 岡島は実際に運転しつつ話す。
「こんないい車はないってね」
「思われたんですね」
「そうだよ、これはね」
 この車はというのだ。
「いいよ、運転しやすいし燃費いいし」
「性能高いんですね」
「しかも故障が少ないときてるから」
「日本車のいい部分が出てるんですね」
「思いきりね、本当にいい車だよ」
「確かに快適ですね」
「そうそう、やっぱり買うのならね」
 岡島はその整った顔をにこにことさせつつ運転しながら助手席の優花に話した。
「日本車だね」
「よくそう言われますね」
「スポーツカーにしてもそうだよ」
 こちらのジャンルの車もというのだ。
「やっぱりね」
「日本車ですか」
「それがいいよ」
 そちらの方がというのだ。
「イタリアやドイツのよりもね」
「フェラーリやポルシェですね」
「そういうものよりもね」
「日本のですか」
「僕的にはね」
「僕そうした車でしたら」
 ここでだ、優花は自分の好みを話した。
「フェラーリ好きですね」
「ああ、イタリアの」
「はい、そちらが」
「人気あるね、フェラーリは」
 少し苦笑いになってだ、岡島は優花に応えた。
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