第九幕その四
[8]前話 [2]次話
水風呂に入って一旦冷やしてまたサウナに入ってです、ボタンは言うのでした。
「こうして汗をかくと」
「いいね」
「うん、気持ちいいね」
笑顔での言葉でした。
「湯舟に入っているのと同じだけ」
「そうなんだよね」
カルロスもボタンに笑顔で応えます。
「この感じがね」
「サウナって気持ちいいね」
「子供はあまり入らない方がいいというが」
王様が言うにはです。
「君達位ならな」
「もう入ってもいいんですね」
「そうじゃ」
こう言ったのでした。
「ボタンは微妙かのう」
「あれっ、僕達よりずっと長く生きているんじゃ」
「生きている年月はじゃな」
「そうですよね」
「身体のことじゃ」
「ああ、そういうことですか」
「ボタンの身体は君達よりも幼いな」
「はい、確かに」
そう言われるとです、カルロスも頷きます。
「それじゃあ」
「君達もボタンには普通に接しておるな」
「そうですね」
「姫様やドロシー王女には敬語であろう」
「そうしていますし」
「ボタンは大体どれ位かな」
「僕達より一つか二つ下?」
ジョージとカルロスはこうお話しました。
「そうかな」
「それ位だよね」
「まあそれ位じゃな」
王様も二人の言葉に頷きます。
「大体な」
「そうですよね」
「それ位ですよね」
「それでじゃ」
また言う王様でした。
「サウナはまだ早いかもとも思うが」
「それでもですか」
「まあいいかなって感じなんですね」
「それで僕達と一緒になんですね」
「まあ過ぎなければよいな」
サウナに入ることがです。
「子供でもな、そしてわしもな」
「あっ、王様そろそろ汗がね」
ボタンはお話をする王様のお身体を見て言いました。
「玉みたいになってきてるね」
「そうじゃな」
「ここからだよね」
「うむ、これが滝みたいになればな」
その汗がです。
「もう出る」
「そうするんだね」
「また水風呂に入って最後は湯に入ろう」
「最後に身体を洗うの?」
「もう一度か」
「王様よくそうするから」
「それは当然じゃ」
もう決まっているとです、王様はボタンに明るく笑って答えました。
「最後にも身体を洗うのはな」
「最初も洗うよね」
「あれは汚れをな」
「取る為?」
「身体が汚れたまま湯舟に入ってはならん」
そこは強く言うのでした。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ