第4話
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ミ・ツ、よ♪」
「そう。貴女が何を考えて”Z組”に来たのかは気にはなるけど、貴女にも事情があるのだろうし深く聞くつもりはないわ。他のクラスメイトの人達と共にせいぜい不肖の娘と仲良くしてやってちょうだい。―――仕事があるのでこれで失礼させてもらうわ。シャロン、行くわよ。」
レンとの会話を終えたイリーナ会長はリィン達に背を向けて去り始めたが
「え……い、いい加減にして!」
アリサの怒鳴り声を聞いて立ち止まった。
「いつもいつも、そうやって仕事ばかりを最優先にして……!勝手に家を飛び出した娘に何か一言くらいはないわけ!?しかもレンとも知り合いみたいだし、一体どういう事なの!?」
「お嬢様……」
アリサの叫びを聞いたシャロンは心配そうな表情でアリサを見つめ
(薄々感じていたけど……)
(アリサも色々と複雑な事情があるのだろうな……)
リィンやガイウスはアリサとイリーナ会長の親子仲が複雑である事に気付いた。
「私とその娘の関係は”今のあなた”には関係ないから答える必要はないわ。それにあなた自身の人生……好きに生きればいいでしょう。ラインフォルトを継ぐことを強制する気もないわ。あの人のように勝手気ままに生きるのも悪くはないでしょう。」
「っ……」
イリーナ会長の指摘を聞いたアリサは唇を噛みしめたが
「それに貴女の学院生活も”最低限のことは把握してるわ。”学院からの月ごとの報告でね。」
「え。」
イリーナ会長が自分の学院生活を知っている事に呆けた後すぐに考え込み、ある事が気になってイリーナ会長を見つめて訊ねた。
「シャロンが母様に報告するのは当然覚悟してたけど……その、学院からの報告って……?」
「ああ、言ってなかったかしら。”トールズ士官学院”―――あなた達の学院の常任理事を務めさせてもらっているから。」
「!!?」
イリーナ会長の口から出た予想外の話を聞いたアリサは驚き
「ルーファスさん……ユーシスのお兄さんと同じか?」
リィンはユーシスに視線を向けた。
「……そうらしいな。ラインフォルトの会長……理事として申し分ない人材だが。」
「ふむ……」
(うふふ、残りの常任理事を知ったら、また驚くでしょうね♪)
ユーシスの推測を聞いたガイウスは考え込み、常任理事を全員知っているレンはリィン達の反応を思い浮かべて小悪魔な笑みを浮かべていた。
「ARCUSと魔導杖についてもそれなりに関わっていてね。”Z組”の運用レポートについては毎回、興味深く拝見しているわ。今回の”特別実習”についてもまあ、期待させてもらいましょう。」
イリーナ会長はリィン達に別れの言葉を告げた後その場から去って行き
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