暁 〜小説投稿サイト〜
STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#19
戦慄の暗殺者X 〜Heat Capacity〜
[10/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 銜え煙草のニヒルな口調で語られた承太郎の、
その言葉の意味がまるで理解不能だった為
手の中で抗議の声をあげていたマリアンヌは唐突に押し黙る。
紅世の徒(テメーら)に人間の 「法律」 は通用しねぇし、
かといって黙って放置しとくにゃ危険過ぎる存在だぜ。
紅世の徒(テメーら)はよ 」
 (かしず)いたスタープラチナに火を点けてもらいながら、
承太郎は銜え煙草のままそう告げる。
「その紅世の徒とやらも、
“アラストール” みてぇなヤツばっかなら話もラクなんだがよ。
ホントままならねーモンだぜ、現実ってヤツはよ」 
「……い、一体、何を、言ってるの、かしら?
アナタ、解らないわ……」
 赤い大きなリボンのついた毛糸の髪に、
大粒の汗玉を浮かべながらマリアンヌは絶句する。
 いきなり押し黙ってしまったマリアンヌに、
承太郎はその人形を掴んだ右手を軽く揺すってみる。
「よぉ? どうした? 起きてッか? マリアンヌ?」
「!!」
 その呼びかけにハッ、と我を取り戻したマリアンヌは、
「こ、この! 離せ! 離せ! エイ! エイッ!」
手のないフェルトの腕で薄く血管の浮いた右手をポカスカやり始めるが、
無論象と蟻の戦力差なのでまるでお話にならない。
「この! 卑怯者ッ! 離せ! 離せ! 離せェェェッ!」
「あぁ〜あ、うるせぇうるせぇうるせぇ」
 この2日間、野別幕(のべつまく)なしで本当に 「うるさい」 ほど聞かされた為に、
いつのまにか移ってしまった口調でボヤきながら
承太郎は屋上に向けて歩き出した。
 彼の脳裏で、台詞の張本人は 「なによッ」 という表情でムクれていた。
 その、刹那だった。
 清らかな鐘の音色が、忽然と空間を流れた。
 次の瞬間、いきなり周囲に散乱していた武装燐子達の残骸が、
いきなり膨張して犇めき合い事態を認識する間もなく無数の爆発が巻き起こった。




 ズァッッッッガァァァァァァァ―――――――ッッッッッ!!!!!




「ッッ!!?」
 同時に頭上からも、途轍もない大音響の爆裂が鳴り渡り、
衝撃の伝播で蛍光灯が次々に割れ周囲にガラスの豪雨が降り注ぎ
更に破壊の轟音と爆炎の嵐で承太郎の周囲30メートルは
瞬く間に白が司る頽廃の 「地獄」 と化した。
「チィッ!」
 咄嗟にスタンドを出現させ、反射的に足下の床を爆砕させて踏み抜き
ソレによって生まれた運動エネルギーによって防御体勢を執ったまま
素早く後方へと飛び巣去り白炎の爆破圏内から脱出を試みる承太郎。
「クッ!」
 しかしその規模が余りにも巨大過ぎた為
彼の執った行動は 「直撃」 を避けるだけに終わり
結果激しい衝撃と爆風、その他諸々の余波によって承太郎は
スタープラチ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ