第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#19
戦慄の暗殺者X 〜Heat Capacity〜
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【2】
「さぁ? お祈りの時間だぜ? マリアンヌ」
鋭く構えた逆水平の指先で自分を差し、やや気怠げな口調で零れた甘い声が
マリアンヌの躰に恐怖と陶酔の入り交じった体感を駆け巡らせる。
(ま、まだ、何か手があるはず……! 高速接近してくる 『星の白金』 に
巧く 『バブルルート』 を合わせられれば……ッ!
「金貨」の状態で指先から弾けば……!
その死角から空条 承太郎 「本体」 を攻撃出来る……ッ!)
「せめて苦しまねぇように、一瞬で終わらせてやるぜ」
承太郎の甘い言葉と共に白金に煌めく 「幽 波 紋 光」 が
スタープラチナの右手に集束していった。
(勝負は……一瞬よッ! マリアンヌ!)
強く己を鼓舞してマリアンヌは、交差法に備え
長 衣を梳き流しながらやや前傾姿勢の構えを執る。
だが、このとき、マリアンヌは、
目の前の承太郎へ意識がいき過ぎていた為に気づいていなかった。
その白金色に煌めく 「幽 波 紋 光」 が、
スタープラチナのケリ足である “スタンド右脚部にも集束していた” 事を。
その次の瞬間、目の前の 「スタンド」 スタープラチナは、
「本体」 である空条 承太郎と共に音もなく消え去っていた。
「―――――――――ッッッッラァァァァァァァッッッッ!!!!」
「!?」
気がついたのは、その声の「後」だった。
視線の先、20メートル辺りの位置で、砕けたリノリウムの破片が中空に舞っている。
そして、マリアンヌの可憐な容貌と細身の躰にはややアンバランスな、
美しい造形のふくよかな左胸にスタープラチナの寸撃がいつのまにか叩き込まれていた。
防御と回避を犠牲にし、代わりに破壊力とスピードを極限にまで
高めた必殺のスタンド攻撃。
強靱無双。戦慄の轟撃。
流星の流法。
『流 星 爆 裂 弾《スター・ブレイカー》』
流法者名−空条 承太郎
破壊力−A スピード−A 射程距離−B(最大25メートル)
持続力−D 精密動作性−B 成長性−A
「あっ……?」
痛みも衝撃もまるで感じず、一切の 「過程」 を消し飛ばして
その 「結果」 だけがいきなり現れたかのようだった。
貫通はさせずその驀進突撃の威力が、
スタンドパワーで覆われた右拳を透して
全てマリアンヌの躰内部に叩き込まれた為、
内部で凄まじいまでの破壊衝撃波が夥しい 「波紋」 を引き起こし
滅砕振動波と化した攻撃エネルギーが裡を音速で駆け巡った。
まるで、全身の血液が沸騰したかのような異常な感覚。
同時に超高圧の電流が全身を駆け廻ったかの如き強
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