第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#19
戦慄の暗殺者X 〜Heat Capacity〜
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早く大刀を返して揺らめく炎髪と共に背へ流す。
そして執るその 「構え」 は、
左肩をやや前面に押しだし後ろ足を斬撃と同時に送り出す、
古流剣術で言う処の 「車の構え」
ソレを己の超人的な身体能力に合わせて特 化した、
フレイムヘイズ “炎髪灼眼の討ち手” 専用 「斬刀術」
「ッッだあぁぁぁぁッッッッ!!!!」
鋭い掛け声と共にシャナは瞬時に足下のコンクリートを踏み割り
半月状の足痕を残して、背後に跳ね飛ばされた武装燐子達の脇を
彼女 (?) 達が着地するより素疾く駆け抜ける。
舞い上がる黒衣、火の粉撒く炎髪。
まるでDVDのコマ送りのように不穏な動作一つなく前方で
一時停止したシャナの手の内で、大刀は既に全力で振り切られていた。
彼女の背後で、7体の燐子が空間に疾走った斬閃に因って左斜めに両断され、
空中で割かれた上半身をコンクリートの上に落下させる。
ソノ斬刀の余りの疾さ故に、
血の代わりに吹き出す白い炎の間歇泉までもが一刹那遅れた。
疾風烈迅。断空の穿牙。
『贄殿遮那・火車ノ太刀』
遣い手−空条 シャナ
破壊力−A スピード−A 射程距離−B(最大25メートル)
持続力−E 精密動作性−B 成長性−B
大刀を振り下ろしたままの体勢で足を止めたシャナの背後から、
一呼吸の間も置かず3体の燐子が組になって襲いかかる。
「ッッシィッッ!!」
白い項 が微かに覗く程度に首を動かし、
流し目で燐子を睨め付けたシャナの交差した右手の隙間から瞬速で放たれた、
紅蓮の刃が人体の急所に当たる燐子達の喉元と眉間に突き刺さり
その着弾箇所周辺を燃え上がらせた。
炎髪の撒く炎気を、指の透き間で手裏剣状に変化させ敵の急所に撃ち込む。
穿たれた紅蓮の硝刃は、対象に喰い込んで尚燃え続け標的を内部から蝕む。
華麗さと凄絶さ、二つの顔を併せ持つ
フレイムヘイズ対中間距離用 「打剣術」
『蓮華』
遣い手−空条 シャナ
破壊力−C スピード−シャナ次第 射程距離−シャナ次第
持続力−A 精密動作性−シャナ次第 成長性−A
顔面と喉元を焼かれた燐子3体が力無くその場に崩れ落ちるよりも速く、
シャナは既にそこから躰を90°反転させ真横に飛び去っていた。
高速で黒衣をはためかせながら鋭く中空を翔る紅の少女は、
光彩を無くした無明の双眸を瞠りながら全身から際限なく湧き上がってくる
未だ嘗てない力の奔流に身を奮わせていた。
(スゴイ……ッ! 理由は解らないけど、躰がスゴク軽い……ッ!
それに、信じられないくらいよく旋廻る……!!
「今」ならきっと……! 誰にも負けない……!
ア
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