機動戦艦ナデシコ
1399話
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「へぇ……ここがそのミーア・キャンベルのいる事務所なんだ」
「……意外ですね。シェリルさんが誘いに来るくらいなんだから、もっと大きな事務所だとばかり思ってましたけど」
シェリルの言葉に、ルナマリアが予想外といった感じで呟く。
ちなみにここにいるのは、俺、シェリル以外にも今口を挟んできたルナマリアに、メイリンの姿もある。
俺としてはあの喫茶店でお茶をして、ここ最近のプラントの情報も入手したのであそこで別れるつもりだったんだが……シェリルが予想外にこの2人を気に入ってしまったらしい。
で、結局こうして俺達と一緒にミーア・キャンベルの事務所までくる事になってしまった訳だ。
まぁ、俺としては一緒に行動するのでも、別に行動するのでもよかったので特に文句はないんだが。
「じゃ、行きましょうか。時間は……約束の時間よりも10分くらい前だけど、そのくらいなら別に構わないでしょ」
「……本当に私達も一緒に行ってもいいんですか?」
いざとなったら怖じ気づいたのか、メイリンが少し怯えた様子で俺の方へと話し掛けてくる。……俺?
いや、別に俺に話し掛けるのが駄目とは言わないけど、メイリンは俺と接するのを避けているように思えたんだが。
特にシェリルの俺が女好き云々、すぐに食べる云々とか冗談交じりに告げたのを境として。
「ま、シェリルがいいって言ってるんだから、問題ないだろ」
「……何だか権力を笠に好き勝手やってるようにも……」
それは否定しない。
ただ、今回の件は上手くいけば向こうにとってもいい機会なのは間違いないだろうし。 今のミーア・キャンベルは、ラクスに似ている声という事でそれなりに注目を集め、知る人ぞ知るといった感じではある。
だが……それはあくまでもそれだけでしかない。
ラクスあってのミーア・キャンベルというのは、本人にとっても決して嬉しい事ではないだろう。
ああ、でも原作だとミーアはラクスの熱狂的なファンだったな。
だとすれば、ラクスのそっくりさんというのは、実は結構満足してたりするのか?
そうなると、ナデシコ世界でのライブは参加しないという可能性もあるか。
「ま、何にしろ直接会ってみてから全ては決まるだろ」
「そうね。じゃあ、行くわよ」
俺とメイリンの言葉を聞いていたのだろう。シェリルがそう言って事務所の中へと入っていく。
それを俺達3人も追いかける。
事務所の中は、決して大きいとは言えない規模だった。
弱小事務所……そう呼ぶのが相応しいだろう。
まぁ、事務所に所属している歌手に売れっ子が殆どいないというのは大きい。
最も有名で現在売れているのが、知る人ぞ知るラクスの声に似ているミーア・キャンベルだというのを考えれば、事務所の力がどの程度のものかは
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