機動戦艦ナデシコ
1399話
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生半可な事じゃ私は納得しないわよ? それでもいいのであれば引き受けるわ。……どう?」
そこまでを告げたシェリルはじっとミーア以外の歌手として紹介された数人の男女へと視線を向ける。
だが、シェリルの視線を正面から受ける止める者はおらず……結局は皆が皆、そっと視線を逸らす。
けどこれは仕方がないだろう。元々シェリルはマクロス世界で銀河規模の歌手……それもトップクラスではなく、トップとしての名声を誇っていた。
そして今はマクロス世界だけではなく、あらゆる世界で活躍をしている、正真正銘前代未聞のトップ歌手だ。
その上で、シャドウミラーのメンバーとしてエヴァの訓練を受けており、強者としての風格も漂わせる程になっているのだから、幾らコーディネイターだとしても、ただの歌手……それもこう言っては何だが場末の歌手に、シェリルと真っ正面から向き合うというのは難しい。
それは今回ライブに誘われたミーアも同じだ。……いやまぁ、原作の方でもミーアは精神的に色々と弱かったんだし、その辺を考えればこれは仕方がないのかもしれないが。
「……」
シェリルの視線がサニーの方へと向けられる。
曲がりなりにも芸能界の事務所の社長という立場のサニーだったが、それでもシェリルの視線の圧力には耐えられずにそっと視線を逸らす。
「うわぁ……知ってたけど、シェリルさんってキッツイわね」
「いや、お姉ちゃんも人の事言えないと思うけど」
「ちょっと、何でよ。私はそこまで人当たりは悪くないわよ?」
「えー、だってこの前ヨウランから告白されたのに、思い切り断ってたじゃない」
「それは……だって、思わせぶりな態度を取るのは、ヨウランにだって悪いでしょ? それに、今はヨウランと普通の関係よ? 別にギクシャクしたりなんかはしてないんだから」
「それは分かってるけど……次の日、ヴィーノが愚痴ってたよ? 散々自棄酒に付き合わされて、寝不足だーって。……まぁ、仕事に影響はなかったから良かったけど」
サニーが他の面子の推薦を諦め、シェリルと打ち合わせを始めたのを見ていた俺の後ろで、ホーク姉妹の会話が聞こえてきた。
ヨウランとヴィーノって、確か原作に出て来たよな? シンと仲の良かった整備員2人だった筈だ。……シンがオーブにいたままステラとくっついた影響で、ルナマリアがヨウランに告白されてたのか。
うん? 確かヴィーノってのが髪にメッシュが入ってる方で、ヨウランが褐色の肌をしている方だったよな?
随分と色々人間関係に変化があったらしい。
「ね、そうですよね、アクセルさん。パイロットと整備員が恋仲になるってのは、ちょっと問題ですよね?」
考え事をしていると、不意にそんな風にルナマリアに話し掛けられる。
「パイロットと整備員が恋仲に、か
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