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魔女に乾杯!
12部分:第十一話
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第十一話

               第十一話 出会いの後で
 紫の魔女との戦いの後華奈子達は少し変わった。魔法をこれまで以上に真剣にやるようになったのだ。
「あらあら」
 先生はそれを見て少し驚いた声を出した。
「これは意外ですね。こんなに真剣に魔法を勉強してくれるなんて」
 質問も増えた。先生はそれに対していつも真剣に答えた。それにより華奈子達はさらに魔法に磨きをかけていった。
 暫く経つと今までとは明らかに魔法の腕が違っていた。特に華奈子の成長は大きかった。
「えいっ!」
 掛け声と共に火の玉を出す。それは今までのより一回りも二回りも大きかった。
 それを自由自在に操ってみせる。それまでの彼女ならばできないようなことであった。
「すごいですねえ」
 先生はそれを見て素直に賞賛の声を華奈子にかけた。
「こんな魔法使えるなんて凄いじゃないですか」
「いえ、まだです」
 だが華奈子はそれに対して首を横に振った。
「これ位じゃ。あいつに勝てません」
 キッと見据える。その目は凛として輝いていた。
「いい目をしていますね」
 先生は心の中で彼女に対してそう言った。
「皆さんも。本当に頑張っていますね」
 華奈子だけではなく他の四人もそうであった。春奈も赤音も美樹も梨花もこれまで以上に頑張っていた。そして魔法の腕を上達させていた。
 先生は生徒達のそんな成長を見て一人微笑んでいた。彼女にとっては皆可愛い生徒であり弟子であるからだ。
 華奈子は家に帰っても魔法の勉強をしていた。学校の勉強よりそっちの勉強を優先させている程であった。
「こら、華奈子」
 背の高いエプロン姿の女の人がそんな華奈子を叱った。華奈子と美奈子の母である由美子だ。二人にとっては厳しい母である。
「少しは学校の勉強もしなさい。あんたはそっちは全然駄目なんだから」
「そっちはどうでもいいの」
 華奈子はそう反論する。
「今はね。こっちの方が」
「全く」
 ママはそれを聞いて頬を膨らませた。
「スポーツで進学するつもりでも少しはそっちもしなさい。いいわね」
「気が向いたら」
 華奈子の心はそちらにはなかった。やはり魔法に専念していた。
 来る日も来る日も魔法の勉強を続ける。美奈子は美奈子で音楽の勉強を続けていた。
「ねえ美奈子」
 華奈子は魔法の本を閉じると横の机に座る美奈子に尋ねてきた。
「何?」
「やっぱり毎日勉強してるとよくなるのかなあ」
「ええ、そうよ」
 美奈子はそう答えた。
「毎日やってるとね。少しずつよくなっていくわよ」
「そうなんだ」
「実際に魔法かなり上手くなったじゃない」
「えっ、そうかなあ」
 姉に言われて何だか照れてしまった。
「けれどまだまだだけれど」
「勉強を続けたらい
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