外伝〜演奏家の捜索〜中篇
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たね。何でそんなにうまくなったんだい?」
ヴァイスの話を聞いたオリビエは意外そうな表情をして頷いた後尋ねた。
「元来リセルは甘いもの好きでな。俺が暇つぶしに作ったものを表情を蕩けさせて美味しい、美味しいと言って食べてくれた。やはり食べてくれる人がいると、身の入り方が違ったな。一時期は凝りに凝って、弟子にならないかと料理長に誘われもしたくらいだ。」
「フッ、そう言えばリセル君の甘い物を食べた時の幸せそうな笑顔は素晴らしかった。しかし女性の幸せそうな顔が理由で料理が上手くなるとは…………フフ、さすがは我が親友。ボクも料理を覚えてみるかな?そうすれば麗しいレディ達に喜んでもらえるだろうし♪」
「フム、なんならこの後教えてやろうか?」
「おお……!さすがは我が親友。なら早速レディが喜びそうなデザートの作り方を――――」
そしてヴァイスとオリビエが会話をしていたその時
「――――そうはさせませんよ。」
ロイドが仲間達と共に近づいてきた。
「オリビエさん、もう逃げられませんよ。」
「局長もです。もうこれ以上好き勝手はさせませんよ……!」
「2人とも大人しくしてもらうぜ。」
「どうやら年貢の納め時みたいよ、ヴァイスハイト♪」
「そろそろ仕事に戻りますよ、ヴァイス。」
エリィはオリビエを睨み、ノエルはヴァイスを睨み、ランディは2人を睨んで言い、エルファティシアはからかいの表情でヴァイスを見つめ、アルはヴァイスを見つめて言ったが
「フッ……まだまだ甘いな。その程度で俺達を捕えられると思っていたのか?」
「全くだね……悪いけどまた見逃してもらうよ。」
ヴァイスとオリビエは静かな笑みを浮かべて言った。
「へえ……?逃げ場のないこの状況で何をするつもりなんだい?」
「さっきみたいな初歩的な手にはもうかかりませんよ。」
2人の言葉を聞いたワジは興味深そうな表情をし、リィンは真剣な表情で2人を見つめて言ったその時
「フッ!」
「とうっ!」
なんと2人は跳躍して2階から1階のフロアに飛び降り
「なっ!?」
「ええっ!?」
それを見たロイドとエリィは仲間達と共に驚き
「これが食事代だ!釣りはいらんから取っておくといい!」
ヴァイスは近くにいたウェイターに伝票と1万ミラの札を渡し
「フッ、それではさらばだ!」
オリビエと共に走り去り
「あ、ちょっとお客さん……!?」
それを見たウェイターは声を上げたが2人は既に走り去っていた!
「ま、また逃げられた……」
「つーか、局長はともかくあの演奏家、なんて身軽さだよ……!」
「ハハ、あのレクターってお兄さんと大して変わらないんじゃない?
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