外伝〜演奏家の捜索〜前篇
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
〜クロスベル駅〜
「…………………………」
サングラスをかけた黒服の大男は黙ってロイド達を見つめ
(おいロイド……なんだかすげえ雰囲気のヤツがいるみてえだが……)
大男を見たランディはロイドに耳打ちし
「フッ…………」
ヴァイスは静かな笑みを浮かべて何も語らず
「(もしかして、今回の依頼者って………)あの、すみません。特務支援課の者ですが…………」
耳打ちされたロイドは考え込んだ後大男に話しかけ
「……お待ちしていた。来てくれて感謝する。自分の名はミュラー……エレボニアで音楽マネージャーをしている者だ。短い間だがどうかお見知りおき願おう。」
話しかけられた大男―――ミュラーは口元に笑みを浮かべて名乗った。
「お、音楽マネージャー…………ですが。(全然そうは見えないけど……)」
ミュラーの自己紹介を聞いたロイドは疲れた表情で頷き
(どう見てもマネージャーには見えないよな?スーツで隠しているけど身体つきがいいし、あれは絶対何か武術をやっているよ………)
(どちらかというとSPって感じの雰囲気ですよね……)
(それに前にも似たような肩書きを聞いた事があるような……)
リィンとノエル、エリィは小声で相談し
(フッ……音楽マネージャーか。)
ヴァイスは口元に笑みを浮かべて呟き
(ヴァイス?)
(うふっ♪どうやら事情を知っていそうね♪それをあえて言わないって事は……ロイド達で遊ぶ気のようね♪)
ヴァイスの様子を見たアルは首を傾げ、エルファティシアは小悪魔な笑みを浮かべた。
「……どうかしたのかね?」
ロイド達の様子を見たミュラーは不思議そうな表情で尋ね、ミュラーに尋ねられたロイドは仲間達と共に焦りながら話を続けた。
「い、いえ……え、えっと……それでは依頼について詳しく説明をいただけますか?」
「確か『演奏家』が行方不明になったとかいう話だったね。察するに、あなたがマネジメントしている人なのかな?」
「ああ、その通り。自分達は、演奏旅行のためクロスベル入りしたのだが……少し目を離した隙に、その演奏家とはぐれてしまってな。勝手のわからない街で探すアテもなく、困っていたところだったんだ。」
ワジに尋ねられたミュラーは答え
「それは、確かに大変そうですね……クロスベル市は広いですし。」
ミュラーの答えにエリィは頷いた。
「ああ、それもあるが……厄介な問題もある。早速捜索を頼めるだろうか?」
「了解しました、お任せ下さい。それでは、捜索する『演奏家』について詳しくお聞かせ願えますか?」
ミュラーの確認に頷いたロイドはミュラーに言った。
「うむ、よかろう。演奏家の名は…
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ