外伝〜レン皇女との面会協力〜
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「……その額に何か心当たりがあるのですか?」
ハロルドの様子を見たエリィは尋ね
「はい…………3000万ミラは8年前、私達が負ってしまった債務の額と一致しているんです……」
「ええっ!?」
「そ、それは……!」
「マジかよ!?」
ハロルドの説明を聞いたノエル、ロイド、ランディは驚いた。
「――――そのお金は亡くなったレン・ヘイワースから預かったお金です。……自分を”幸せ”にしてくれた家族が2度と自分のような不幸な出来事に巻き込まれない為に……と。遠慮なく受け取って下さい。それはレン・ヘイワースが貴方達に遺した遺産にして感謝の気持ちです。」
「…………わかった。ありがとう、レン…………!」
レンの説明を聞いたハロルドは決意の表情になってスーツケースを締めて大切そうに抱きしめてレンを見つめ
「…………私に感謝する必要はありません。私は預かっていた物を本来の持ち主に返しただけですから…………」
見つめられたレンは目を伏せて答えた。
「…………私の話は終わりです。明日の通商会議に備えて私も色々と準備がありますので私はこれで失礼します―――」
そしてレンがハロルド達に上品な仕草で会釈をした後背を向けて去ろうとしたその時
「おねえちゃん……帰っちゃうの……?」
コリンがレンに声をかけ
「コリン……!」
コリンの行動にソフィアは驚き
「………………」
レンは背を向けたまま何も答えず立ち止まった。そしてコリンはレンに近づき
「おねえちゃん!ずっと会いたかったよ〜!ねえねえ〜、一緒に遊ぼうよ〜。」
レンの服を引っ張って懇願するかのような表情でレンを見つめ
「…………貴方、名前は。」
見つめられたレンは振り返ってコリンを見つめて尋ねた。
「ボク〜?ボクはコリンだよ〜。スミレ色のおねえちゃんは〜?」
「――――レンよ。……コリン。お姉ちゃんは貴方のパパのように仕事があるから、遊んであげる事はできないわ。」
「ふえ〜?じゃあ、いつ仕事が終わるの〜?」
「……たくさん仕事があって残念ながら一緒に遊べる暇はないの。」
「え……それじゃあ、ここでお別れなの……?」
「……ええ。」
「ふえ……やだやだ―――ッ!おねちゃんと一緒に遊べる事、楽しみにしていたのに〜!ふええええええんっ!!」
そしてレンの答えを聞いたコリンは泣き出し
「コリン……!」
「コリン!我儘を言っては駄目だ!」
コリンの様子を見たソフィアとハロルドは駆け寄ってコリンを注意したが
「ふええええええええんっ!」
コリンは大声で泣き続けた。
「……ああもう…………やっぱりレンもエステルやロイド
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