暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
外伝〜お嬢様の捜索〜後篇
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ースは考え込んでいた。

「……何はともあれ、ひとまずこの鐘を止めるとしよう。落ち着いて話をするためにも、とりあえず魔物の脅威は取り除いたほうがよさそうだ。エルファティシアさん、お手数ですがもう一度お願いしてもいいですか?」

「ええ、いいわよ。アル、手伝ってもらえるかしら。」

「わかりました。」

そしてロイドに頼まれたエルファティシアがアルと共に行動を開始しようとしたその時

「いえ……先程の戦闘まで手伝って頂いたのですからここは私がやっておきます。少し下がっていてください。」

「え………」

リースが申し出、リースの申し出を聞いたロイドが呆けたその時、リースは詠唱をして鐘の共鳴を止めた。

「……こんなところですね。」

「リースさん、今のは……」

「ええ、教会に伝わる魔の力を封じ込める法術です。」

驚いているエリィにリースは説明し

「なるほど、確かに先程まで感じていた気配が消えたようじゃな。」

「……上位三属性が働く”気配”か。」

「ほう!やるではないか!」

「凄いな……」

「まさか七耀教会にそんな凄い術が伝わっているなんて……」

リースの説明を聞いたレシェンテとセリカは頷き、リフィアは感心し、リィンとエリゼは驚いていた。

「フフ……さまざまな所でいいところをとられちゃったね。」

「いえ……皆さんの力あってのことです。みなさん、どうもありがとうございました。これで”魔物”に関する一通りの調査を終える事ができました。」

静かな笑みを浮かべて言ったワジの言葉にリースは否定した後ロイド達に微笑み

「いえ、俺達も俺達で目的がありましたし、クロスベルの為にもその鐘の音を止める必要はありましたし。」

「ま、そういうことだな。カワイコちゃんのためならたとえ火の中水の中ってやつさ。」

リースの言葉にロイドは頷き、ランディは嬉しそうな表情でリースを見つめて言ったが

「はあ……」

「ありゃりゃ、反応薄っ。」

戸惑った表情のリースの反応を見て溜息を吐いた。



「あ、あはは……」

「フッ。まだまだ修行が足りんな。」

ランディの様子を見たノエルは苦笑し、ヴァイスは口元に笑みを浮かべた。

「と、とりあえず。一旦、リースさん達をクロスベル市まで送ってあげましょう。」

「いいかもしれませんね。導力車も近くに停めていますし。」

「ああ、そうだな。……どうでしょう、リースさん?」

「では、お言葉に甘える事にします。お腹もすきましたし、一刻も早くシスター・ジュジュのクッキーでも頂きたい気分です。」

エリィとノエルの提案に頷いたロイドに尋ねられたリースは頷き

「はは……それじゃあ行きましょう
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