第一章〜鉄路を越えて 〜蒼穹の大地〜 第3話
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にそれぞれが乗る列車へと向かった。
「え……………………」
それぞれが向かい始めたその時、黒を基調とした学生服を身に纏う清楚な黒髪の少女が駅に現れてリィンの背中を見つめた。
「あら……?どうしたの、エリゼ。」
その時少女と同じ学生服を身に纏った金髪の可憐な女子生徒が少女に近づいてきた。
「ひょっとしてカッコいい男の人でもいた?貴女のお兄さんみたいな。」
「またそんな……その、知り合いに似た人を見かけただけです。朝早くに帝都にいる訳がないので見間違いだとは思うのですが。」
「ふぅん……知り合いねぇ。―――それはそうと……ふふっ、否定しないんだ?貴女のお兄さんがカッコいいってことは♪」
少女の答えに納得いっていない様子の女子生徒は口元に笑みを浮かべてからかいの表情で少女を見つめた。
「も、もう……知りません!まったく姫様は……教えるんじゃありませんでした。」
女子生徒に見つめられた少女は頬を赤らめた後恥ずかしそうな表情で女子生徒から視線を逸らしたが
「うそうそ、怒らないで。お詫びに貴女にマリアージュ・クロスの新作をプレゼントしちゃうから♪」
「って、大人の女性向けの下着じゃないですかっ!」」
女子生徒の話を聞くと頬を赤らめて反論した。
「クスクス……」
するとその時帝国正規軍・鉄道憲兵隊の将校にして”鉄血宰相”ギリアス・オズボーン直属の”鉄血の子供達”の一人――――”氷の乙女”クレア・リーヴェルト憲兵大尉が微笑みながら二人に近づいてきた。
「す、すみません。クレア大尉……」
「ごめんなさい。呆れさせてしまったかしら?」
「ふふ、とんでもありません。―――まもなく、離宮行きの特別列車が到着いたします。今日一日、お供をさせて頂くのでどうかよろしくお願いします。」
「ふふっ、こちらこそ。」
「よろしくお願いいたします。」
そして少女と女子生徒はクレア大尉とホームに向かい、列車に乗り込んでどこかへと向かった―――――
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