暁 〜小説投稿サイト〜
シークレットゲーム 〜Not Realistic〜
異常者
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ったのは3人。恐らくは自分が出て行った後に、だろう。少し出るのを遅らせればその行為を止められたのだろうと、考えもしたが直ぐにそれを止めた。

「……成る程。大祐は確かに問題ありだな。早く探す事にこした事は無い」
「そうでしょ。まり子とアイツなんて、険悪だったし 初音も心配だから」
「……ああ」

 刀真はそう言い悠奈も頷いた。

 大祐と言う男については、簡単であるが、考察はしている。

 会えて言うなら、《刹那的な快楽主義者》であろう事。

 あの凄惨たる死体の山を見ているのにも関わらず、首輪に手をかけようとしていた。そして、こんな異常空間だと言うのに、初音を連れて行こうとしているその行動。2人きりにしたら、どうなるのか簡単に想像が付きそうだ。だが、声に出しては決して言わない。ただ、悪戯に不安感を煽るだけだから。悠奈は、全員を生還の為に行動をしているのだから。



 そして、管理塔を出て暫くした時の事。



「それで、刀真の目的は何なのかしら?」

 悠奈は、余裕を少しだが取り戻しているようだ。一番先に刀真を見つけられた事が起因だろう。

「ん?」
「私も話したし、出来れば聞きたいんだけど」

 悠奈はそう聞いていた。
 確か、以前に言っていた『オレの目的にアンタの命は関係無い』
 つまりは、殺人はしないが、このゲームに目的があるのは確かなようだ。

 それがなんなのかはわからないが。

「む……、話すのはアレだな。引っかかるから(・・・・・・・)言えないな」
「え? 何?」
「……つまり、言わないん(・・・・・)じゃなく言えない(・・・・)それがギリギリで言える事だな。あくまでオレ達は、今回が初のプレイヤーなんだから」
「っとと、そう言うこと、わかったわ」

 悠奈は軽く手を挙げてそれ以上言わなかった。
 悠奈もその事は直ぐに理解出来たのだ。

 自分にも届いているルールの1つ。自分自身がリピーターである事は話さない事。それは、リピーターと言う事だけじゃなく、ゲームに関する情報も話せないのだ。相手がリピーターであり、リピーター同士なら問題ないとも思えるが、それをジャッジするのは運営であり、自分達じゃないのだから。

「ゴメン。良いわ。その答えを聞ける時が、一番最悪な時なんだから。ずっと知らないおくから」

 悠奈はそう言うと、再び前を向いていた。刀真も頷くと、2人は走る速度を上げた


 その時だ。


“ダァンダァンッ!!  ギュイィィィィ!!!”

 聞こえてきたのはまるで、何かが破裂したかのような音と、何かのエンジンの駆動音だった。

「銃声だな。片方は。もう片方は……エンジン音」
「っ!! ええ、急ぐわよ!」

 刀真の言
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