第2話
ep.012 『darkside person`s』
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いくつも存在しているエレベーターの一つ。
「これから地下を殲滅する。」
黒いスーツを着た集団が言う。
「・・・・・、準備はいいな?」
人数は4,5人。真っ黒色の皮グローブに拳銃を握る。エレベーターが地下に向けて半分を切った。
「池野・・・・・・、操作・・・・・・・・・・・・・・。」
その集団の中で一番扉に近い位置、おそらくはリーダーのようなポジションを持っているであろう人物がポツリと呟いた。
彼らは地下で活動していた暗殺組織である『アナコンダ』。約3年前に当時の『池野 操作』という1人の人物に解散にまで追いやられた。
彼はその時のリーダーである。恨みを持ってこの第0学区に戻ってきたという訳である。
彼が刻まれた額から頬まである左目の傷を抑えながら言う。
「あの時の屈辱・・・・・・・・、ハラス・・・・・・・・・・・。」
その刻まれ開かなくなった目が疼く。池野 操作に味わされたこの傷と同じものを彼に、更にはもう片目にも同じ傷を、と。
「あの時の復讐を完遂し、殺し屋としての品位を取り戻し・・・・、お前の今いる場所さえすべて消してやる・・・・・・・・・・・。」
それ以上は彼は何も言わない。ただ、数十秒の沈黙。地下に蔓延る鉄の臭い。と言っても、鉄ではない。
第0学区、腐敗区。
腐敗した死体が転がり、汚臭を振り撒く。崩れたビルのがれき後などに見える血痕ももはや黒く固まりきり、町の一部と化している。
ここが腐敗区と呼ばれる前、地上との戦争の後が唯一くっきりと残っている場所である。堕ち論他の場所の全ては復興している。区の境を見ればそれは一目瞭然である。
扉が開く。
小声。
「お前ら、ここが腐敗区だ。空気も人間も建物も、全てが腐敗しきった現在進行形でまだ腐っていっている場所だ。学園都市も第0学区も、ここを一切元に戻そうとしやがらねぇ。」
彼は殺す。自信を、感情を、記憶を。ただ、憎しみだけを心で生かしている。池野 操作、彼に対してだけ。
「俺らにはもってこいな隠れ蓑だ。これで殺せる、・・・・・・・全部。」
先程よりは大きな声。憎しみは徐々に力を増している。そして彼は知っている。池野 操作の弱点を。情報屋から聞き入れている。
「よし、あとは全員集まるまでここで・・・・・。」
「お前ら。・・・・・・・・、食事。開始。」
大蛇は沼に踏み入り、沼の|蛙
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