日常編1
第63話竜と雪乃
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笑えねぇよ。茅場や須郷以上の危険人物が身内にいたよ。お巡りさん、こっちです。
「その他にも色々共同開発している内に、それまで見たことがなかったリューセーの一面を見れたわ。リューセーって、こんな子供みたいに楽しい顔するんだ・・・ってね」
確かに龍星は中学卒業してすぐにイギリスに行ってオレたちと離れて一人で暮らしてたから、精神年齢に関しては案外子供っぽかったんだな。雪乃さんの言う龍星の顔が目に浮かぶぜ。まるでオモチャを買ってもらった子供みたいな顔してたんだろうなーーー
「その顔を見ている内に、私の中でリューセーに対する気持ちが変わっていったわ。もっと彼を知りたい、彼の全てを見たい・・・ずっと彼の側にいたい」
オレたちが知らない龍星との時間で雪乃さんはーーー
「私はリューセーに・・・神鳴龍星に恋をした。龍星は私の初恋の相手だった」
龍星に恋をして、今ではオレたちの家族になった。
「それから私はリューセーと恋人になり、去年の9月下旬に結婚した。竜くんや未来ちゃんの事を考えたら、タイミングとしては最悪だったかもしれないけど・・・」
雪乃さんは分かってくれてたんだ。オレたちの事は龍星から聞いてたし、総務省仮想課のSAO事件対策本部にいたんだ。オレたちがいつ帰ってくるか、いつ死ぬか分からないような状況だと理解してたんだ。そんな中で結婚ーーーオレはそれを龍星から聞いて快くは思ってなかったけど、何でだか雪乃さんに言われたら許せる気がする。
「私は今、神鳴家に嫁いだ事が幸せなの。幸せに理由を求めるのはおかしい事だけど、理由があるとすれば・・・リューセーと夫婦になった事と、彼との子供が出来た事。あんなに家族を愛してくれるお義父様とお義母様が出来た事、そして・・・」
雪乃さんはそう会話に間を空けて雪乃さんはソファーから立ち上がり、オレの後ろで止まってーーー背後からオレを抱き締めた。オレはそれに驚いて振りほどこうとしたが、母親になる雪乃さんの包容力からか、全く抵抗出来なくなった。
「兄弟のいない私に、竜くんと未来ちゃんっていう・・・可愛い義弟と義妹が出来たからだと思う。それ以外に、この幸せの意味はありえない」
「ッ!!!」
ーーーそうか。オレは自分の気持ちに、素直になればよかったんだ。オレの知ってる環境は変わってなんていない、家族が増えただけでしっかりと残ってる。オレは素直に、雪乃さんに会えてーーー
「オレも嬉しいです・・・義姉さん」
義姉さんに会えて嬉しいって、素直になればよかったんだ。
「もう敬語じゃなくていいよ、竜くん」
「・・・うん、義姉さん」
龍星ーーーオレ、たくさん兄弟がいるな。龍星、未来、雪乃義姉さん、それに和人っていう弟をいて。あとはーーー直葉ちゃんとはどうすれ
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