機動戦艦ナデシコ
1398話
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サン・ジェルマンという喫茶店は、ルナマリアが口にした通り紅茶が美味い店だった。
いや、紅茶だけではない。一緒に出されたケーキも手作りらしく、どれも美味い。
簡単な自己紹介をしてから、俺達は早速お茶をしながら話し始めていた。
「うわぁ……アクセル代表って甘いもの食べるんですね。てっきり、甘いのは苦手だとばかり思ってました」
「……何だってそんな風に思ったんだ? 俺は甘いのも普通に好きだぞ?」
「そうね。どっちかと言えばアクセルの場合は味覚がお子様って言うべきかしら」
チーズケーキを食べていたシェリルの言葉に、ルナマリアとメイリンの2人が俺へと驚きの視線を向けてくる。
「まぁ、それは否定しない。ハンバーグとか唐揚げとかカレーとか、そういうのが好きだしな」
「何と言えばいいのか……少し意外です。私の目から見て、アクセル代表は大人の男性に見えたものですから」
ルナマリアの言葉に、メイリンも同意するように何度もコクコクと頷く。
ただ、今のルナマリアは20代で、俺と殆ど変わらない筈なんだけどな。
「まぁ、大人なのは間違ってないわよね。毎夜激しいし」
シェリルの笑みを含んだ言葉に、ホーク姉妹の頬が急激に赤くなる。
何を想像したのかは考えるまでもないだろう。
「ルナマリアって言ったわね。貴方も気をつけなさい? アクセルは貴方みたいにいい女はあっという間に食べちゃうんだから。勿論性的な意味で。そして一度食べられちゃうと、もう離れられなくなるのよ」
「っ!?」
俺から距離を取るルナマリア。
いや、さすがにその態度は俺も傷つくぞ。
「落ち着け。別に俺は強引に女をどうこうしようとは思っていないから。そんな真似をすればシェリルが真っ先に止めてくるだろうしな」
そこで一旦言葉を止め、ルナマリアの……普通と比べても明らかにスタイルのいい身体を見ながら笑みを浮かべて、からかうように口を開く。
「まぁ、お前が自分から望むのなら、否とは言わないけどな。……どうする?」
「いえ、結構です!」
速攻で断られるのも、それはそれで微妙にショックだ。
まぁ、それはともかく……
「お前達は見たところ、ザフトの所属でいいのか? ルナマリアの方は身のこなしに訓練をした特有のものがあるし、メイリンの方は鈍ってはいるようだが、訓練した痕跡が見える」
「……分かるんですか?」
「何だ、俺がお前の身体を見たのは好色な意味でだけだと思ってたのか?」
「うっ」
「そこで言葉に詰まるなよ。まぁ、それはともかくとして……どうなんだ? ああ、勿論軍機とかだったら無理に言わなくてもいいけど」
「いえ、大丈夫です。私はザフトのミネルバ所属でMS隊の隊長をしているルナマリア・ホークです」
「へぇ」
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