第29話
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「…………例え、その事を指摘されたとしても『自分の身を守る為に雇った』という口実でも作るでしょうね。」
エルファティシアが真剣な表情で答え
「そして”赤い星座”にはエレボニア政府の権限で”鉄血宰相”の敵対勢力の殲滅許可でも出して、クロスベル側からの反論を封じるのでしょうね。」
アルが話の続きをした。
「あ…………」
「……………………」
2人の話を聞いたノエルは呆け、エリィは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「―――そういう意味ではカルバードも同じ考えをしているかもしれないわよ?あの国の大統領―――ロックスミス大統領も”鉄血宰相”と同じように多くの敵対勢力がいるのだから。」
「あ……!」
「遊撃士協会で聞いた情報――――カルバード政府と黒月の長老が何らかの取引を行ったっていう話か……!」
そしてルファディエルが呟いた言葉を聞いたロイドとランディは声を上げ
「…………確かにそれも考えられるな…………もし、それが実現しちまったら下手をすれば互いの国が自国の軍の駐留を主張し合って、”不戦条約”が結ばれる前のクロスベルに戻っちまうな…………」
「なんてこと…………」
「何でそこまでして、クロスベルを…………!」
セルゲイは重々しい様子を纏って頷き、エリィは表情を青ざめさせ、ノエルは怒りの表情で呟いた。
「……ま、これもあくまで俺の予想だ。あんまり深く考えすぎるなよ?セルゲイ、今日はもういいだろう?」
その時ヴァイスはロイド達に言った後セルゲイに尋ね
「え、ええ。お疲れ様でした。」
尋ねられたセルゲイは戸惑いながら頷いた。
「ああ。……さてと。明日も早い事だし、さっさと休むとするか。アル、エルファティシア、行くぞ。」
「フフ……休むと言いつつ、しっかり私達とも”する”つもりなのですね?」
「まあ、それがヴァイスハイトだしね♪」
そしてヴァイスに促されたアルとエルファティシアは微笑み
「きょ、局長…………」
「少しは私達がいる事を考えて発言して下さいよ……」
「お願いしますから、ちょっとは控えて下さい…………」
「畜生!わざと見せつけやがって!このハーレム局長め!爆発しろ!」
「フフ、僕達の部屋に聞こえない程度で楽しんでくれよ?」
「お、おいワジ!」
「ハッハッハッ!悔しかったら女性にモテるようにもっと女性の事を勉強しろ!」
3人の会話を聞いたロイドは脱力し、エリィとノエルは疲れた表情で溜息を吐き、ランディは悔しそうな表情でヴァイスを見つめ、ワジは静かな笑みを浮かべて言い、リィンは慌てた様子でワジを見つめて言った。そしてヴァイスは笑いながらアル達と共に部屋を出て行った。
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