第29話
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タワーの除幕式がある。ああ、ちなみにお前らにも現場に出て貰うぞ?」
「えっ…………」
「現場ということは……除幕式へ?」
セルゲイの話を聞いたロイドは驚き、エリィは尋ね
「どうやら”赤い星座”の方に目を奪われているみたいだからな。―――防諜やテロ対策なんてのは本来、お前らの仕事じゃない。ここらで気分を切り替えてもうちょっと状況を俯瞰してみろ。」
「……なるほど……」
「ハハ……耳に痛ぇ突込みだな。」
セルゲイの話を聞いたロイドは頷き、ランディは苦笑した。
「えっと、除幕式ということは警備に参加するという事ですか?」
「ま、名目上はそうだがそれより除幕式の様子を観察することに専念しておけ。通商会議が始まる時の空気……首脳どものオーラなんかをな。また違った視野が持てるはずだ。」
「……了解しました。」
「フフ、それじゃあ特等席から鑑賞させてもらおうかな。」
セルゲイの言葉にロイドは頷き、ワジは静かな笑みを浮かべていた。
「そういえば、ヴァイス。先程聞きそびれましたけど、貴方は”赤い星座”の件、どう思っていますか?貴方もロイドやセルゲイと同意見ですか?」
「いや…………俺はもっと違う事を予想している。」
その時アルに尋ねられたヴァイスは静かな笑みを浮かべて答え
「え………」
「ど、どういう事ですか!?」
「…………局長。一体何を予想しているんですか……?」
ヴァイスの答えを聞いたロイドとノエルは驚き、セルゲイは目を細めて尋ねた。
「…………俺の予想では……”赤い星座”を利用したエレボニアによるクロスベルの支配だ。」
そしてヴァイスは不敵な笑みを浮かべて答え
「なっ!?」
「い、一体どういう推理をしたんですか……!?」
「「……………………」」
ヴァイスの答えを聞いたロイドは驚き、エリィは真剣な表情で尋ね、セルゲイとエルファティシアは目を細めて黙り込んでいた。
「現在のクロスベルの状況や…………”鉄血宰相”の状況……そしてこのクロスベルを支配したい側として考えたら、結構簡単に答えが出て来るぞ?」
「クロスベルを支配したい側として………………」
「………………駄目です。考えても全然わからないです。」
「………………………………局長。話してもらっていいですか?」
ヴァイスの話を聞いたノエルは複雑そうな表情で考え込み、リィンは考え込んだ後溜息を吐き、ロイドは真剣な表情でヴァイスを見つめて言った。
「まずはクロスベルの状況についてだが……”不戦条約”が締結されるまでクロスベルの帰属をめぐってエレボニアとカルバードは緊張状態であった。これは知っているな?」
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