第27話
[1/10]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
遊撃士協会に入ったロイド達はミシェルの好意によってアリオスが戻るまで支部の2階でくつろぎ、アリオスが戻ると情報交換を始めた。
〜夕方・遊撃士協会・クロスベル支部〜
「―――なるほどな。”クリムゾン商会”というのにそんな裏があったとは……」
「最近、帝都方面の情報が入りにくくなってたものねぇ。ありがと、おかげで助かったわ。」
ロイド達の話を聞いたアリオスは頷いた後考え込み、ミシェルは溜息を吐いた後口元に笑みを浮かべた。
「いえ、お役に立てたら幸いです。」
「しかし”赤い星座”の情報はそっちの方でも掴んでないわけ?ギルドって、猟兵団と小競り合いをすることが多いって聞くけど?」
「確かに多いが”赤い星座”クラスの大物と事を構える機会は滅多にない。……下手をすればお互い全面戦争になりかねないからな。」
ワジに尋ねられたアリオスは重々しい様子を纏って答え
「そこまで……」
「遊撃士と猟兵……まさに正反対の存在ですしね……」
「何が何でも民間人を守る存在……金に雇われてどんな非道な事もする存在……よく今まで潰し合わなかったものね。」
「ちょっとした小国の軍隊レベルみたいですね……」
アリオスの話を聞いたエリィは厳しい表情をし、リィンとエルファティシアは真剣な表情で呟き、ノエルは不安そうな表情で言った。
「―――数ある猟兵団の中でも”赤い星座”は別格といえるわね。大陸全土のコネクションを持ち、紛争の兆しあらば即座に介入して自分達を高く売り込む……同じ猟兵団で匹敵しそうなのはかつて存在していた”西風の旅団”くらいかしら?」
「たしか、ルバーチェの若頭の古巣だった場所だったっけ?」
「……あっちもあっちで歴戦の猛者どもが集まる猟兵団だ。特に”猟兵王”と呼ばれたトップは化物みたいなヤツだったが……1年前のリベールの”異変”の件で”空の覇者”に討ち取られたらしい。」
ワジの疑問にランディは目を細めて答え
「一応、その情報についてはギルドの方でも把握しているわ。”異変”の際、”西風の旅団”はリベールの援軍要請に応えたメンフィル軍との戦いによって一人残らず殲滅されたから事実上壊滅しているそうだけど……”赤い星座”もその時の戦いでおよそ半数を失ったにも関わらず精力的に活動しているみたいね?」
ランディの話にミシェルは頷いた後真剣な表情で尋ねた。
「叔父貴が残っているからな。―――赤い星座の副団長、”赤の戦鬼”シグムント。”闘神”と”猟兵王”に匹敵するほどの化物だ。」
「その3人は特に有名だろう。―――話を聞く限りでは、俺ですら太刀打ちできるかどうか。」
「そ、そんな……!?」
「”風の剣聖”が太刀打ちできない……?」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ