sts 29 「星と交わす約束」
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ようとすることがたくさんある。もしかしたらそれが祟って後々私は傷つくことになるのかもしれない。でもそれで良いと思う。
だって私が傷つくよりもヴィヴィオやギンガを助け出すこと。今回の事件を終わらせることの方が大切なことだから。
「みんなお揃いやな」
「失礼します」
室内に入ってきたのははやてちゃんとグリフィスくんだ。彼女達がここに来たということは何かしらの報告か今後の方針に関する説明があるのだろう。
「ショウくんもちゃんと居るみたいやね。腕の方は問題あったりせぇへんか?」
「問題があるなら制服の袖に腕は通してない」
「それもそうやな。完治したばかりであれやけど、今後のことを考えるとショウくんは重要な戦力。頼りにさせてもらうで」
「本業は技術者のはずなんだがな……まあ期待に応えられるように努力はするさ」
昔からの名残を感じさせる会話ではある。でもはやてちゃんとしては本当はもっと言いたいことがある気がしてならない。でも彼女には部隊長としての立場や責任がある。それ故にショウくんに対して戦力といった言葉を使わぜるを得ない。
ただそれはショウくんも理解してるんだろう。昔からふたりは互いのことをよく理解していた。中学卒業前くらいに一度ギクシャクしてたというか距離が出来たように思えるけど、あの頃は私達が自分達の道を歩き始めた時期でもある。それを考えれば多少距離が出来てしまうのはおかしいことじゃない。
「それで……今後の方針は決まったのか?」
「もちろんや」
「地上本部による事件の対策は相変わらず後手に回っています。理由としては地上本部だけの事件調査の継続を強行に主張し、本局の介入を固く拒んでいるからです。よって本局からの戦力投入はまだ行われません。また同様に本局所属である機動六課にも捜査情報は公開されません」
地上本部と本局の仲が悪いのは今に始まったことじゃないけど、今の状況から考えれば互いに協力するのがベストだって思うはず。立場に違いはあれど管理局員ということには変わりはないんだから……それで簡単に事が進むのならそもそも仲が悪くなったりしてないんだろうけど。
「そけやけどな、私達が追うのはテロ事件でもその主犯格のジェイル・スカリエッティでもない。ロストロギア《レリック》、その捜査線上にスカリエッティとその一味が居るだけ。そういう方向や……で、その過程において誘拐されたギンガ・ナカジマ陸曹となのは隊長とフェイト隊長の保護児童ヴィヴィオを捜索・救出する。そういう線で動いていく……両隊長とショウくん、何か意見があれば聞かせてほしい」
私達からすれば現状で最も動きやすい理想の状況だ。反対意見はこれといって浮かんでこない。だけど……そう簡単に今の状況が生まれるものではないということもこれまでの経験から分かっ
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