sts 29 「星と交わす約束」
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関わらず意地悪されるってどういうこと……昔はからかわれたりするポジションではあったけど、でもからかうにしたってアリサちゃん達と顔を合わせたときとかでいいんじゃないかな。
「そんな今にも砲撃を撃ち込んできそうな顔で見ないでほしんだが」
「そんな顔してません……それともあれかな、それは撃ち込んでほしいって言うフリなのかな?」
「なのは、なのは落ち着いて。声のトーンが本気っていうか本当に砲撃撃ってもおかしくない顔してるから!?」
フェイトちゃん、私は十分に落ち着いてるよ。あとフェイトちゃんとは親友だからフェイトちゃんの性格はよく理解してるつもりだけど、時折フェイトちゃんってさらりとあれこれ言っちゃうよね。そこに悪気がないのは知ってるし、優しいからこそ割って入ってきたとは分かるんだけど……私も人間だから微々たるものではあるけど思うところはあるんだよ。
まあ……今私の胸の内にある感情の大半はショウくんに対するものなんだけど。フェイトちゃんに対して思ったこともまとめてショウくんに向けてもいいんじゃないかって思うほどに。
フェイトちゃんやディアーチェには割かし思いやりがあるというか優しい言動をするくせに……もうちょっと私にも優しくしてくれていい気がするだけど。この前は私が泣き止むまで抱きしめてくれてたんだし。
そこまで考えた瞬間、私は自分の顔が急激に熱くなるのを感じた。人前で泣いたことへの恥ずかしさもあるが、やはり異性に抱きしめられていたというのは羞恥心を刺激する。たとえその相手が昔から付き合いのある幼馴染とも言えそうな間柄でも。
……不味い、今あのときのことを思い出すのは非常に不味い。
というか、私ってあのとき割と取り乱してたというかヴィヴィオのこと以外のことを考える余裕はなかったはずだよね。なのにショウくんから感じた優しさとか力強さをはっきりを覚えてるし、触れていて落ち着く、頼れる、甘えたいみたいなことを考えちゃう自分が居る。
「分かっていたことではあるが、本当お前って時折ひとりで百面相するよな。何考えてるかは知らないが、今後どう動くにしてもあまり気負い過ぎるなよ」
そう言ってショウくんは空いていた私の隣の席に腰を下ろした。別に何か狙いがあって気負うなと言ったわけじゃないんだろうけど、今の私にとってはなかなかに精神に影響を与える言葉である。前触れもなしにアメをくれないでほしい。
これからが大切って時なのに私を揺さぶらないでほしい。……私が勝手に揺れちゃってるだけなんだけど。
昔から薄々ではあるけどショウくんに対して他の人にはない感情があるのは気づいていた。でもそれが何なのか、ちゃんと見つめようとはしてなかった気がする。
それは多分今も一緒だ。見つめようと思えば見つめられるんだろうけど、私はそれよりも優先し
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