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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
外伝〜新教授の依頼〜中篇
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ーだが……まあ及第点だな。」

(き、厳しいなあ……)

(や、やっぱりおっかねぇ。)

セイランドの言葉を聞いたリィンは苦笑し、ランディは溜息を吐いた。

「えっと、問診表を回収が終わりましたが……こちらです。」

ロイドは問診表をセイランドに渡した。

「……ふむ………………」

問診表を渡されたセイランドは問診表をそれぞれ読んで考え込み

「あ、あの……なにか問題がありましたか?」

セイランドの様子を見たエリィは尋ねた。

「……いや、逆だ。問診表を見た限りでは、後遺症などもないようだ。これでひとまずグノーシス服用者全員の治療が完了したことになる。ご苦労だったな。」

「そ、そうですか……!」

「ふふ、よかったですね。」

「ま、私が知ってる秘伝の薬を使っていたんだから当然の結果ね。」

「なかなか手間だったけどお役に立てて光栄だね。」

「では早速だが、グノーシスの分析結果を君達に報告しよう。少々、付き合ってもらおうか。」

「あ……はい、お願いします!」

そしてロイド達ソファーに座ってセイランドの説明を受け始めた。



「―――グノーシスを徹底的に分析した結果……まず第一に、グノーシスには”脳のリミッター”を強制的に外す効果があることがわかった。」

「脳のリミッター……というと?」

「そもそも人間というものは、本来持っている身体能力の半分も使えないとされている。身体への負荷を減らすため、脳が引き出せる能力に無意識の制限をかけるからだ。このリミッターを意図的に解除することがもし可能なら……理論上、その個人が持つ限界までの能力を発揮できるようになるはずだ。」

「つまり、グノーシスとは単に筋力を強化する薬ではなく……負担は使われていない潜在能力を強引に引き出す薬というわけだね?」

セイランドの説明を聞いていたワジは真剣な表情で尋ねた。

「その通り。無論、無意識にかかっていたリミッターを外せば、体への負担は相当なものだがな。」

「確かに、教団事件の後警備隊のやつらは相当疲弊してたみたいだからな。しばらくは指一本も動かすのもキツイ有様だったようだし……ま、みっちりリハビリ訓練をやったおかげで、ようやくカンを取り戻せたみてえだが。」

「はい……そうみたいですね。」

「……カン、といえば。高まったカンを頼りにギャンブルで連勝をしていた人もいましたね。それと同時に性格や言動が豹変したようでしたが……それらも、グノーシスが脳のリミッターを外しているから、で説明がつくのでしょうか?」

「うむ、そう考えていい。この薬には五感の働きも飛躍的に高める作用も確認されているからな。副作用として神経質になり、情緒不安定な状態になることもわかって
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