外伝〜タングラム門の警備隊演習の参加要請〜後編
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「いえ、俺達の方こそ、とてもいい経験だったと思います。」
「しっかし、あんたはちっとも衰えちゃいないなァ。初めての演習でブチのめされたのを思い出したぜ。」
「そういえばお前さんはなかなか成長したようじゃないか。俺が教えたスタンハルバードも、完全に自分のものにしたようだしな。」
ランディの言葉を聞いたダグラスは頷いて答えた。
「おうよ、今となっちゃあ超スタイリッシュ&エレガントなランディ流に進化したぜ。」
「スタンハルバードを……そうだったんですか。」
「ふふ、ランディにとっては恩人のような方だったんですね。」
ダグラスの言葉に答えたランディの様子を見たロイドは驚き、エリィは微笑んでいた。
「まあ、こいつがライフルを扱いたがらなかったんで集中して仕込んだってわけだ。その甲斐あってか、ハルバードだけで充分に一線を張れる実力を手に入れやがってな。それが前司令に嫌われる要因にもなったようだが。」
「はは、まあ規律に縛られるのは俺の性分じゃねえからな。おかげさまで支援課に移れたし、せいせいしてるくらいさ。」
「フフ、よくもわるくも少尉殿のおかげってところかな。警察学校への左遷はやはり采配ミスだったみたいだね。」
「例の教団事件まで、警備隊はあの前司令の指揮下だったから。それでなくても少尉は、部下からの信頼が厚くて実力もありましたし………」
静かな笑みを浮かべて言ったワジの言葉にノエルは頷いた後笑顔で言った。
「そんな大したモンじゃないが……まァ、目障りだったんだろうな。警察学校に行ってからは、あの腐った体制を建て直せる人材を育成するのに専念してた。今考えれば、ある意味それもラッキーだったかもしれないけどな。まだ何色にも染まっていない警備隊員や警察官の卵たちを教育してやれたことだし。」
「さすがに当時は厳しすぎると思ってましたけど。フランツなんかたまに泣いてましたし。」
ダグラスの話を聞いたロイドは冷や汗をかきながら苦笑して言った。
「はは、まあそう言うな。ちゃんとタメになってるだろう?ま、色々あったがこうして警備隊に戻って来れた。これからはお前達とも協力し合って、共に自治州を守っていかせてもらうさ。」
「ふふ……力を尽くさせていただきます。私達なんて、まだまだ未熟もいいところですけど。」
「なァに、謙遜することはない。お前達はそれだけの力をちゃんと持っているはずだ。セルゲイ先輩の立ち上げた特務支援課で、しっかり仕事をしてきたおかげだろうさ。」
「セルゲイ先輩……?」
「なんだ、あのオヤジとも知り合いだったのか?」
ダグラスの言葉を聞いたロイドとランディは意外そうな表情をした。
「あ?知り合いも何も……セルゲイ先輩とソーニャ先輩に
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