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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#17
戦慄の暗殺者V 〜Illuminati Cradle〜
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る。
 今の承太郎にとって、何よりも残酷な 「真実」 を。
「ご主人様最大の秘儀である究極自在法 『都喰らい』 の効力は
“人間だけには留まらない”
この街に存在する全て、草木や動物は勿論、花や虫、石や土、
水や空気に至るまで有機物無機物は問わず、文字通り「全て」よ」
「――ッッ!!」
 衝撃。
 淑とした声で淡々と告げられたマリアンヌの言葉、
『都喰らい』 その本質に承太郎は絶句する。
 名称から類推して漠然と大量殺戮のイメージを膨らませていたが
その 「本質」 はより残虐な事実、 “死ぬよりも恐ろしい” 真実だった。
 マリアンヌは蒼白になった承太郎の表情を愉しそうに一瞥すると、
声のトーンを高めて言葉を続ける。
「更に 『都喰らい』 発動の直後、膨大な存在の力へと還元されたこの街は、
“最初から存在すらしなかった事” になる。
その痕跡すらも遺さずに、忘却の彼方へ掻き消されてね。
ウフフフフフフフフフフフフ」
「……」
 瞳を見開いたまま無動となる承太郎に、マリアンヌは尚も続けた。
「そ、し、て、 この 「器」 を還元された存在の力で満たす事によって、
私はようやく 「一個」 の存在としてこの世界に 「自律」 出来るようになる。
もうご主人様の御手を煩わせる事もなく、一つの存在として
永遠に傍らでお仕えする事が出来る」
 そこでマリアンヌは一度言葉を切り、淡い吐息をつくと
「そして今度は私が護られるのではなくッ!
私がこの手でご主人様を御護りするのよッッ!!」
決意の叫びと共に純白の長 衣(ストール)を鮮麗に翻した。
 周囲を揺蕩う気流にすら靡く極薄の長衣が
羽根吹雪のように空間を舞い踊る。
「アナタには解らないでしょうね? 今の私の至上の幸福感なんて。
想像すらも出来ないでしょうね? 「人間」 で在るアナタには。
ウフフフフフフフフフフフフフ」
 嫋やかな声調と微笑で心底嬉しそうに、マリアンヌは承太郎へと問いかける。
 瞬時には全く理解不能な言葉の羅列。
 あまりにも突拍子がなく、まるで寓話の中の話でもされているようだった。
 しかし、この少女が2日前に行った 「行為」 を思い起こせば、
ソレが真実か虚実か等と問う事は愚問だった。
 目の前の異界の少女は、“紅世の徒” は、やると云えば必ずヤる。
 一片の躊躇もなく、一片(ひとひら)の慈悲すらなく、数十万単位という人間を
蟻でも踏み潰すかのように躊躇いなく葬り去る。
 無邪気な幼子が、残酷な遊戯に興じるように。
「――ッッ!!」
 承太郎の口内で、犬歯がギリッと軋んだ音を立てた。
 しかしそれだけの大惨劇を企てているにも関わらず、
口唇に清らの微笑を浮かべている少女 “マリアンヌ”
 神秘的に光るパールグレ
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