第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#17
戦慄の暗殺者V 〜Illuminati Cradle〜
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の光炎が燃え上がった。
熱く。激しく。燃え尽きるほどに。
その栄耀なる双眸で、承太郎は紅世の少女へと向き直る。
その “紅世の徒” マリアンヌは、口元に翳りのない微笑を浮かべて立っていた。
心なしか頬と露出した肌に仄かに赤みが差しているように見えたが、
そんな事は別にどうでもいい。
「……」
「……」
沈黙と静寂の中。
ライトグリーンとパールグレーの瞳に宿った互いの精神の光彩が空間で交錯した。
最早互いに、言葉は必要なかった。
所詮は 「種」 の違う生物同士。
故に、理解り合う事は不可能。
コレは、 「人間」 と “紅世の徒” 両者の存在を賭けた戦い。
迸る白金のスタンドパワーを空間に漂わせながら承太郎は、
その “紅世の徒” マリアンヌに向けて開戦のその一歩を踏み出す。
マリアンヌは恐悦と歓喜でゾクゾクと身を震わせながらそれに応じた。
“もうすぐこの最強の能力が自分のモノに、親愛なる我が主のモノとなる”
その事実を深く実感しながら。
「スゴイ闘気、ね……ッ! まるで空気まで震撼えてるようだわ……!!」
プラチナブロンドと同色の瞳で鋭く承太郎を射抜きながら、
漆黒のミュールがコツリと韻を踏む。
(アナタを討滅して、その魂が肉体を離れる瞬間、
聢りとその力の 「源泉」 を戴かせてもらうわ。
でも安心なさい。その能力は私のご主人様の為、有効に使わせてもらうわ。
未来永劫永遠に、ね。
フフフフフフフフフフ……
フフフフフフフフフフフフフ……!
ウフフフフフフフフフフフフ…………ッッ!!)
マリアンヌは清らの微笑を崩す事なく、力強い口調で開戦を宣言する。
「さあッ! 今こそッ! 一昨日前の恥辱を雪ぎ!
その 「存在」 頂戴させてもらうわッ!
「覚悟」 なさいッ! 『星の白金』 空条 承太郎ッッ!!」
清廉な声でそう叫び、ミュールの爪先でリノリウムの床を蹴り突け
マリアンヌは宙に舞い上がると、長 衣を羽を拡げた孔雀の如く
扇状に揺らしながら標的へと踊りかかった。
承太郎は頭上から迫る異界の美少女にその気高き光炎の宿った視線を向け、
そしてあらん限りの力を込めて吼える。
「やれるもんならやってみやがれッッ!!
もうこれ以上テメーらに誰も殺させねぇッッ!!
テメーの方こそ 「覚悟」 しやがれ!!
この女ッッ!!」
勇猛果敢に右腕を翻し、その脇で高速出現した 『星 の 白 金』 が
逆水平に構えた指先でマリアンヌを鋭く差し貫いた。
←To Be Continued……
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