第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#17
戦慄の暗殺者V 〜Illuminati Cradle〜
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厄介なモノね? 空条 承太郎?
自分以外の人間が死ぬのがそんなに辛いの? 苦しいの?」
まるで恋人をからかうような甘い口調で、
マリアンヌは承太郎に問いかける。
「滑稽だわ。自分達はありとあらゆる種類の生物を殺しておきながら、
自分の 「番」 になると憤るなんて。随分身勝手な話よね?
そうは想わない? 空条 承太郎? ウフフフフフフフフフフフフ」
甘い吐息と共に紡がれる清らかで静謐な声が、
頭蓋の神経に絡みつき更に神経を掻き乱す。
そんな 「理屈」 は聞きたくもなかった。
自分は人という存在の在り方を探求する哲学者でもなければ、
人類の罪深さを贖う聖職者でもない。
ただ。
『無抵抗の人間を虫ケラように嬲り殺すヤツらが絶対に赦せないだけだッッ!!』
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
俯きその表情が伺えない承太郎の全身から、激しく渦巻く怒りと共に放出される、
まるで空間までもが蠢くような途轍もないプレッシャー。
“ソレが目に視える形で” 放出される。
承太郎の全身から、白金色に煌めくスタンドパワーが止め処もなく迸り出ていた。
臨界を超えた怒りと共に。
スタンドは、人間の 「生命」 が創り出す力在る映 像。
そして、その 『原動力』 となるモノは、ソレを司る人間の 『精神』
故に! 「本体」 である “人間の精神が高まれば高まるほど”
“その存在の力は爆発的に増大するッッ!!”
熱く! 激しく! 燃え尽きるほどに!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ!!!!
承太郎の全身から迸る白金のスタンドパワーが床を伝い、空間を伝い、
やがてマリアンヌの周囲を覆い尽くし露出した肌に絡みつく。
「――ッッ!!」
「体感」 は、何もなかった。
熱さも冷たさも、質量すら感じなかった。
しかし、己の意志に、精神の深奥に直接触れられたかのような衝撃が
「実感」 として在った。
その奇妙で不可思議な感覚に、マリアンヌは驚愕よりも歓喜で身を奮わせる。
そう、燐子造りの天才である主の創り出した最高傑作であるこの 「躰」 に、
注ぎ込まれる力は何も有機物無機物に留まらない。
この世ならざる能力、『幽波紋』 すらもその範 疇に含まれる。
ソレが自分に注がれた時の事を想像して、
マリアンヌはパールグレーの双眸を幼子のように煌めかせた。
「その為」 にわざわざ、再三に
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