第五話〜目覚めの風〜
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「あったりぃ!さすがなのトモエ!」
「はぁぁー。」
気の抜けたため息と共に僕はリビングへ戻った。
(錬金術の本を読んでもなぁ、化学とかもっと勉強しないとダメかな。)
「おかえり、桜田くん。」
「うん、また特に進展無しって感じだけどな。」
僕の言葉に二人共、残念そうだ。でも雛苺が画用紙を持ってやってきた。
「ん?何書いたんだ雛苺。」
「これはね、みんなでパーティしてるの!お茶会なのよ!」
「へぇ、色とか、よく特徴を捉えてる。」
僕の言葉に雛苺は嬉しそうに笑った。幸せな日々、真紅が守りたかった日々。
(待ってろ真紅、今にきっと)
不意にインターホンが鳴る。
今だに趣味である通販を頼んだ覚えはない。
はい、と言ってドアを開けると、大きな鞄を2つ持った紫苑さんだった。
「やぁ、ジュンくん。双子さんたちとお話しをしていたのだけどね。ちょっと君にも相談しなきゃと思ってさ。」
「そうだったんですか。どうぞ中へ。あ、鞄持ちますよ。」
ありがとうと言って片方受け取る。その時、チラッと、、、。
「し、紫苑さん。その傷、大丈夫何ですか?」
一瞬目を剥いたが、いつもの表情に戻ると微笑みながら紫苑さんは答えた。
「ああ、昔、手入れ用のハサミで間違って切っちゃってね。ずいぶん前だからもう大丈夫だよ。」
本人が言うなら大丈夫だろう。どうも心配だけど。とりあえず、話を聞いてみるか。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
隠し事は誰にでもある。
いつかは明るみに出てしまうだろう。
だって、抑えきれないから。
それはさながら影のようにいつまでも張り付いて、
いつしか僕を呑み込んでしまうのだろう。
死にたい死にたがりは、、、
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