第五話〜目覚めの風〜
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から君たちのその言葉がすごく嬉しいよ。」
いきなり話した夢の話だったけど、2人はしっかりと聞いてくれた。
「素敵な夢ですね。きっとできますよ。」
「為せば成る、です!」
「ありがとう、頑張るよ。」
次は個人的に聞きたいことを聞いた。
「2人はどうやって草木の手入れをしているんだい?」
「手入れはいつも2人でやってるですぅ。」
「翠星石が如雨露で水を、僕が鋏で枝葉を切ったりします。」
「は、鋏?」
「そうですぅ!蒼星石の庭師の鋏はとってもカッコいいんですぅ!」
「へ、へぇ、そうなんだ。」
「見せてあげましょうか?」
「い、いやまた今度でいいよ。」
そして、話は本題に入った。
「それで、相談したいことって何ですか?」
「誰かに狙われてるとかです?」
「いや、そんなことじゃないんだけど。その、ね。」
ここに来て、躊躇いが出てきた。というより上手く言葉で表せないのもあったが。
「うーん、信じて聞いて欲しいんだけど。」
2人は同時に頷いた。
「最近、声が聞こえるんだ。」
「「声?」」
「うん、頭に直接囁かれる感じなんだけど。僕は心の声なのかなって思ってて。二人は植物達の手入れをする時に、声が聞こえるとか、ある?」
2人は顔を見合わせ、翠星石ちゃんがはじめに答えた。
「そんなことはできないです。翠星石は植物の状態を見て、どうするかを決めるです。直接声を聴くというのは心の木以外は無理です。」
蒼星石ちゃんも続ける。
「僕もです。でも、植物達の気持ちを擬人的に想像したりはします。」
2人の話はごもっともな意見だ。腕を組んで考え込んでしまう。もしかしたら、いや、かなりの確率で僕の勘違いということがあり得る。それでも、彼女達のような存在がいるからこそ本物だという可能性も捨てきれない。
「なら、物は試しです!その心の声とやらを聴いてみるですよ!」
「聴いてみるって、、、僕から?」
そういうわけで、今までしたことのなかったこちらからの心へのコンタクトを試すことになった。
「なんだか、ドキドキします。」
「あはは、僕も。」
蒼星石ちゃんの心を聴くことになったのだが、罪悪感は当然あるし、正直できるかわからない。やり方すら知らないからだ。
「どうしたです?」
「いや、やり方がわからないんだよね、、、。」
「なぁーにを甘ったれたこといってるですか!気合いですよ気合い!念を込めるです!」
すごいアドバイスだ。念を込めるってどうするんだろ。霊感もないし、今まで超能力的な力を発揮したことなどない。
「うん、まぁ僕なりにやってみるよ。」
「はい。」
蒼星石
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