暁 〜小説投稿サイト〜
ローゼンメイデン〜エントロースライゼ〜
第五話〜目覚めの風〜
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を言って、、、。」

「では、私はここで。」

丁寧なお辞儀をしてからぴょんとどこかへ跳ねる兎。

「ちょ、ちょっと待てよ。」

追いかける。そんなことだけじゃ訳がわからない。もっと詳しく聞きたいのだ。
軽やかにホップする兎は僕が追っているのに気付いたのか跳ねながらこっちに振り向いた。

「兎は逃げる。追われて逃げる。ククク、ではマイスター殿、またの巡り合わせを。」

そう言って、彼は指を鳴らした。





ーーーーーーーーーーーーーーー

机に突っ伏していた僕はハッとして体を起こした。まだ少し眠気があり、モヤモヤしているが授業は続いている。残り時間は少ないが、、、。あの道化兎め。
その内授業終了のチャイムが鳴り、その日の学校は終わった。最後の学活も終わり、下駄箱で靴を履き替える。

「桜田くん。」

「あ、柏葉、さん。」

って何を緊張してるんだ僕は。学校に通い始めもうずいぶん経つ。当然女子で誰が人気かとかそういう話題もある。その中でも柏葉はけっこう人気があって、そんな人の幼馴染みの僕は色々と噂されたこともあった。そんな経験から、なんとなく会話には気を使ってしまう。

「桜田くん?」

「え?あ、ごめん。何の話だっけ?」

「ううん、話はしてないけど。なんかボーっとしてたから。最近寝てないんでしょ?授業も寝てたし。」

「う、、、。まあ、寝るのは遅いかな。」

「ダメだよ、ちゃんと寝ないと。」

さっきあんな事を考えていたが、結局一緒に下校している。理由は雛苺を引き取るからなのだが、クラスの奴らに話せるはずもなく苦労している。
しばらく歩いて家に着いた。ドアを開ける。

「ただいまー。」

そして身構える。だが何も来なかった。

「どうしたの?」

「いや、いつもなら雛苺が突っ込んでくるんだけど、、、。」

少し待つと、リビングのドアがそーっとして開いて、雛苺が顔を出した。僕と柏葉だということを確認すると目を輝かせ飛びついてきた。

「トゥモエエエエエエ??ジュウウゥウウン??おかえりなのー??」

いつも通り、キャッチand、、、柏葉にリリース。

「ふふ、ただいま。雛苺。」

リピングへ行くと、金糸雀がいた。辺りには雛苺と描いたのであろうかクレヨンでグリグリと絵が書いてある画用紙が散らばっていた。

「あっ、ジュン!お邪魔しているかしら!」

「またみっちゃん忙しいのか。」

「う、うん。」

金糸雀のマスターのみっちゃんは仕事の忙しいOLで、残業も多い。ドールに対して人一倍愛情の強い彼女は金糸雀を一人にしないために、ぼくの家に預けることにしている。以前の僕なら発狂しそうな状況だが、今は姉妹同士で楽しそうに過ごすドール
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