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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#33 2つの素敵で綺麗なもの
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………し… ………な… ………… だ………、ま……時期では… な………… … 能…か……。解放………まだ……遠………』
そして、あの時と同様に変わらない。
まるで、意味が判らない途切れ途切れの声。不安感が増すだけの声だった。
『っ…! だ、だか…ら……… オレにも、分かるように……言って……!」
アルは、頭を抑えながら必死に叫んだ。
『我が…………よ… 我……… ……………の助けとなる。必ず……………聖なる焔………… ………を解放す………だ…。それ……… 全て…………終…………。……… 長かった………。も………20…0年か…』
何度聞いても、何度問いただしても、変わらない。壊れた電話の様に、届いていないし、届かないのだ。。
『な、何………? どういう、意味………』
ところどころの単語の意味は理解できるが、正確に繋げる事が出来ない。つまり、以前と全く変わらない肝心な部分が抜けている状態である。
『いったい……、何を…、解放するって言うんだ………!? オレに何かさせたいなら……もっと、はっきりっ……』
『………それは……。………む…? 気配……消え………… まあ…よい』
『な、なんだ?』
そして、声が徐々に遠ざかるのを感じた。そして、遠ざかる声に反比例するのが、その内容だった。
普通遠ざかると、聞こえなくなってくるものなのだが……、逆に内容が聞こえ始めるのだ。
『今は…まだ早い。以前にも話したが………、いずれ………わかる。必ず………… 全てを…………。…………
全ての意味
(
・・・・・
)
を』
その言葉を最後に、あの声は、完全に消え去ってしまったのだった。
『…ル! ア…!』
あの声が、完全に消え去ったと言うのに。何度叫んでも、全く反応が無かったと言うのに、アル自身が諦めかけたその時、再び誰かの声が…頭の中に響いてきた。
さっきまでの声ではなく―――どこか優しい声。
『アルっ!』
頭の中の闇にとらわれていた自分をまるで、光へと導いてくれているかの様な声が頭の中に響き――その声を追いかけて、光へと手を伸ばした瞬間、だった。
目の前の闇が完全に消失し、変わりに 誰かの顔が飛び込んできた。
輪郭もぼやけているが、徐々に鮮明になっていく。
「ティ…ア?」
完全にティアの顔が見えてきたのだ。
「アル! 大丈夫!? しっかりしてっ!」
ティアが体を抱き起こしてくれていた。
そう、自分が倒れている事に、この時初めてアルは気付いた。
「え…? あ、あれ…? 」
きょとんとするアル。状況がよく理解できないアルとは反対に、ティアは
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