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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#33 2つの素敵で綺麗なもの
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ア」
褒めた相手に謝る……と言うのは 何処かおかしい気がするが、やはり慌てていたから、と言う理由が大きいだろう。それを訊いて、ティアは苦笑いをした。
「……アルは、その……私の事、褒めてくれたんだから。 謝ることはないと思うけど……。それじゃ、面白くないから、貴方の事。……アルの事、これからも、もっと言うことにするわね? イオン様に負けないくらいに。……お返しに」
ティアは、そう言ってにこっ と片目を閉じた。
それを訊いて、ティアの笑顔を見て……、アルは目を閉じる。
「あ……う……。……それは やっぱりちょっと恥ずかしいんだけど………。ううーん、ちょっぴりジレンマだよ……、 他人のことは褒めれるところは、褒めたいんだけど… 自分になったら… ちょっと… ね?」
真剣に悩むアルが、とてもおかしくて、面白くて。
「あははは…」
ティアは笑った。
「ん……っ……はははっ……」
そして、アルもティアにつられるように、笑っていた。
ゆっくりと身体を休める事も大切だけれど、こう言う休息の取り方だってあるだろう。アルとティアは、心地よい浮遊感を感じながら、笑顔で話をするのだった。
そして、数十分後。
「さ、もう そろそろ寝ないと、アルもこんなところで寝ていたら風邪を引くわよ。眠る時は部屋で、ね?」
「うん。そうだね… そろそろ戻るとするよ。話し相手、ありがとう。ティア」
「ふふ。こちらこそ」
「うん。じゃあね。ティ……っっ!!」
話が終わる寸前の事だった。
アルの笑顔が突如消失し、両手で頭を抱え、蹲った。
「あ、アル!! どうしたの!? アル!」
突然のうめき声、そして 尋常じゃない様子を見て、ティアは慌ててアルの身体を揺さぶった。
「あ、あぐっ! あっ!! …っ!! だ……だいじょ…ぶ… ッツ!」
ティアの声は、アルに辛うじて届いている。だが、その声も小さく、小さくなっていく。
ティアの心配する声の変わりに、頭に響いてくるのは、《あの声》
“キィィィィィィィィィィ………………”
『ようやく… ……を… 見つけた… やはり… 振動…………』
そう、以前頭に響いていた声。
今までも、聞こえてきた事はあった……が、頭の髄にまで響く様な声は、あまりなく、脳を声と言う振動で揺さぶられている様に錯覚し、アルは頭を抱えたのだ。
そして、何よりも、今回の声はいつもと違った。
そう、この声の種類。明確な意思を感じる声。戦闘方法を指南してくれる様な、云わば機械的なものではなく、意志を感じる声は
あの時
(
・・・
)
。
アクゼリュスの時以来だった。
『くっ… お前は…?』
『もう
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