102部分:第百一話
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第百一話
第百一話 お料理
「まずはね」
美樹は金曜の夜にその買って来た食材を料理しにかかった。
「ハムとソーセージを切って」
同時に卵を茹でている。
「それからレタスと」
「トマトもだよね」
「勿論」
ファルケンとビルガーに応える。
「お肉とかお野菜を切っておかなくちゃね」
「パンはいいの?」
「それは後で」
それに対して言葉を返す。
「挟んでから切るつもりだから」
「そうなんだ」
「後でパンの耳は置いておいてね」
「どうするのさ」
「それはまた使うから。あれはあれで使えるのよ」
「ふうん」
そうは言ってもあまり実入りのない言葉であった。
「使えるの、これ」
「わかってないわね、パンは耳が一番栄養があるのよ」
二羽の使い魔に対してこう言う。
「これをどう使うかで違ってくるのよ」
「じゃあどう使うのさ」
「それは後でお楽しみ」
だが今は言おうとはしなかった。
「それよりもサンドイッチを何とかしないと」
「卵できたよ」
「了解」
「あとハムカツ切っておいたから」
「どうやって切ったのよ」
「魔法で。ついでにハンバーグもね」
「有り難うね」
使い魔達も美樹を助けていた。彼等も魔法を使えるようになってきていたのである。それが美樹にとって非常に大きな助けになっていた。
「切った後は挟んで」
「だからサンドイッチなんだね」
「そういうこと。大抵のものは挟めるのよ」
「どんなのでも?」
「勿論。それこそ砂と魔女以外はね」
「サンド・・・・・・砂と」
「イッチ・・・・・・ウィッチで魔女か」
「よくわかったわね」
「わからない筈がないよ」
「簡単じゃないか」
「あら、そうかな」
「こんな駄洒落、誰だって思いつくから」
「それよりも早く作ろうよ」
「そうね」
そんな軽いやりとりをしながらサンドイッチを作っていた。そしてそれを作り終えてからベッドに入ったのであった。
第百一話 完
2006・3・29
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